腸骨大腿靱帯
学名:Lig. iliofemorale
【英】:Iliofemoral ligament
腸骨大腿靱帯は下前腸骨棘および寛骨臼上縁から起こり、拡がって転子間線に至る三角形の強い靱帯で、関節包の前面と上面を補強する。しかし転子間線に近い中央部はやや弱いので、強い線維束となる部は逆Y字形となる。特にその外上部は、上方では下前腸骨棘に着く大腿直筋腱の線維、下方では大転子に着く小臀筋腱の線維が表面から加わり、股関節包靱帯のなかでも最大の部分となる。腸骨大腿靱帯は靱帯最大の靱帯で、上半身が股関節より後へ傾くのを防ぐバンドの役目をしている。つまり直立のバランスをとるためには、腸腰筋と共に不可欠のものである。なお上半身が股関節で前へ傾くのを防ぐものとしては、大腿筋が最も重要である。腸骨大腿靱帯の三角筋は両側辺が厚くて中央部が薄いので、英仏ではV字靱帯、またはY字靱帯Y-shaped ligamentと呼んでいる。
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