ずっと維持される例
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/08/14 16:27 UTC 版)
上記のように原糸体は本体が発達するまでの一時的な栄養体であり、コケ本体が成長すると消えてしまうのが普通である。しかし、たとえばハミズゴケ Pogonatum spinulosum はスギゴケの仲間でありながら葉を発達させず、地面から胞子嚢だけが突き出したような姿である。この種では原糸体が地表に広がって光合成を行い、コケ本体が形成された後もそのまま残って光合成能のない本体を養う。同様に長期残存する原糸体はヒカリゴケ Schistostega pennata にも見られ、この種は光ることで有名だが、これは原糸体に光を反射する仕組みがあるためである。さらにエフェメロプシス Ephemeropsis という蘚類は熱帯で生きた葉の上に生育するが、本体がほとんど発達せず、葉の表面にはよく発達した原糸体が広がり、その外見は全体が褐色の毛羽立った吸い取り紙のように見える。 ハミズゴケ地面が緑になっている。コケの葉は別種 ヒカリゴケ
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