坑底水蒸気発生装置
【英】: down-hole steam generator
水蒸気攻法では通常、地上に設置されたボイラー(スチームジェネレーター)で発生させた水蒸気を圧入井を通じて油層部に圧入するが、この方式では、地上配管や坑井内での熱損失量が多く、実際に油層に圧入される水蒸気の乾き度(steam quality)が低下して効果が落ちるのが大きな欠点である。熱損失量は水蒸気攻法の対象となる油層深度が増加するにつれて大きくなるため、坑井のケーシング内に設置し、油層部付近で高い乾き度の水蒸気を発生させるために開発された小型サイズのボイラーを坑底水蒸気発生装置と呼ぶ。この装置には、火炎に直接水を接触させて水蒸気を発生させるバーナー型、間接的に熱交換によって水蒸気を発生させるボイラー型、化学(触媒)反応による発熱を利用した型式などがある。いずれも 1970 年代後半より開発が進められてきているが、研究段階にあり、まだ実油田での使用例はない。 |

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