「這わたる橋の下よりほとゝぎす」について
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/05/05 16:37 UTC 版)
「マーク・ピーターセン」の記事における「「這わたる橋の下よりほとゝぎす」について」の解説
「這わたる橋の下よりほとゝぎす」をR.H.ブリスが"Creeping over the hanging bridge ; From beneath it The voice of the hototogisu."と訳したものに関しては、総じて「あまりポエティックではないかもしれないが、その代わりに、非常に実用的である。一茶の描いている貴重な一瞬を一般アメリカ人やイギリス人に伝えるために、Blythは表現をより説明的にするしかなかったろう」と評している。ピーターセンは、英語圏の人が「這わたる橋」を「吊り橋」ではなく、川の早瀬に一本の丸太が適当に渡された「丸木橋」をイメージするだろうと前置きしたうえで、"hanging bridge"としたのは「割合に軽い、よく揺れる吊り橋」であることをはっきりさせるためだと考察。"creeping"としたのは、高くて安定性のない橋を恐々と這渡る印象を伝えるためだと分析している。ほととぎすを"hototogisu"と表現したのは、俳句の解釈の仕方を知らない外国人が「必死に吊り橋を這い渡ろうとしているところに、いきなりほととぎすが目の前に現れてきて困った」と解釈するのではなく「その瞬間にほととぎすの啼く声が聞こえてくる」という見方をすることができるように配慮したものであるとみている。
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