「不可説」と「言語道断」
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/18 13:56 UTC 版)
「実隆公記」の記事における「「不可説」と「言語道断」」の解説
実隆公記には、「不可説」(「不可説々々々」と重ねて表現することが多い)と「言語道断」という表現が頻繁に見られる。芳賀幸四郎は、これらの表現を、実隆の価値観が現実にそぐわないものになってきたことに由来するとしている。 「不可説」は「説くべからず」であって「言い表すことができない」という意味であり、「言語道断」も現在用いられる強い非難の意味ではなく「言うに耐えない」という程度に捉えるべきである。芳賀によると、公家社会、門閥社会の中で生まれ育った実隆は、身分制度を絶対視する思想に染まっており、下克上の現象をとうてい理解しうるものではなかった。そのため、日々起こり来る現実が不愉快の連続であり、「不可説」と「言語道断」の連発は自らの価値観が時代にそぐわないことを告白するものであったとしている。
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