LPG自動車
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普及状況
2019年現在、世界におけるLPG車の普及台数は約2700万台[47]。2000年の730万台から、2008年は約1460万台、2011年は2100万台[48]と、近年急速に普及してきている。
国別では2019年時点でトルコ約470万台、次いでポーランド約330万台、ロシア約300万台、インド250万台、韓国202万台など[47]。2011年では第1位がトルコの334万台、第2位がポーランドの248万台、第3位が韓国の246万台、第4位がイタリアの179万台、第5位がインドの171万台、第6位がロシアの140万台となっている[48]。特に欧州ではトルコやポーランドでのLPG車の普及が著しい。欧州ではガソリンを予備燃料とするバイフューエルも多い。欧米では、LPガスは圧縮天然ガス (CNG) やバイオディーゼル燃料と同様に代替燃料に定義されている。
車種構成は国によって異なり、日本や韓国ではタクシーや小型貨物車がオートガス需要の多くを占め、欧州では自家用車が多くを占める[49]。日本・韓国のほか、香港でもタクシーとして使用されている。
日本におけるLPG車保有台数は2020年時点で約20万台[7]。1990年ごろには30万台を超えていたが、その後減少傾向にある[50]。主にタクシー用(全タクシーの約8割[7]。かつては95 %を占めていた)だが、バス・トラック(約8300台)・自家用乗用車(約6000台)や、フォークリフトなどの作業用車も存在する。日本国内では購入の制限はないものの、需要家が事業用自動車が中心であることからオートガススタンドの営業時間がガソリンスタンドより短かったり、そもそもオートガススタンド自体が数がガソリンスタンドよりは圧倒的に少ない(それでも天然ガス自動車用の天然ガススタンドよりはまだ多い)こと、充填にも資格が必要とされるためセルフ式スタンドが存在しないこと、定期的な容器検査が必要とされること等が、一部の趣味者を除いてLPG自動車の一般車としての普及の足かせであることは否めない。
韓国では230万台(総自動車の約13 %)がLPG車で、そのうち日本と同等の23万台がタクシーで残りはオーナーカーであった(2008年現在)。LPG供給量の問題から、タクシーのような事業用自動車、障害者、国家有功者にLPG車の購入が制限されていたが、ディーゼル車の大気汚染対策から、一般人の購入が2019年に解禁された[51]。
イギリスでは、政府のパワーシフトプログラムにより普及が進んでいる。燃料税の優遇の他、ロードプライシングでの通行税免除や、バスレーン通行許可等の多数の優遇があり、エネルギー分散化の一手として行われており、周辺のオランダなどからLPG改造した車両の輸入も多い。欧州でのLPG車のシェアは、どの国でも全保有台数の約5 %程度である[52]。世界LPG協会(WLPGA)は、協会内に委員会(GAIN)を設置してLPG車の積極的な普及活動を行っている[53]。
脚注
- ^ 本来の意味での燃費(1 Lあたりの距離)は、元々液体であるガソリンと気体を圧縮して液化させたLPガスという違いがあるため単純な比較はできないものの、少なくとも計算上は概ねガソリンに劣る。
- ^ なお、ガソリンや軽油の掛け売りカードはカードの種類にもよるが同じ元売の看板であれば契約店以外でも給油できるものもあるのに対し、オートガスの充填カードは使用者と契約のある店舗でしか充填できないが、契約先が複数の場合は同じカードで複数箇所で充填できる、という違いがある。
- ^ バイフューエル車を指してハイブリッド車、LPGハイブリッド車と呼ぶケースもある。
- ^ a b ガソリンや軽油の場合、バルブがそれらに晒されることで潤滑に寄与する。
出典
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- ^ [1][リンク切れ]通常はLPGキット汎用品で使われる切替スイッチがSI-DRIVEセレクターの上に専用で設けられる。
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- ^ ロンドンでのLPG車優遇措置[リンク切れ]
- ^ [2][リンク切れ]
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