18人の音楽家のための音楽 18人の音楽家のための音楽の概要

18人の音楽家のための音楽

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/12 05:05 UTC 版)

作曲時期

1974年5月から1976年3月にかけて作曲された[2]。この作品の再録はブージーアンドホークスのスコア序文18頁に記されている通り、1999年のグラミー賞小アンサンブル最優秀録音賞を受賞している。

初演と出版

1976年4月24日、ニューヨークのタウンホールにおいて「スティヴ・ライヒ・アンド・ミュージシャンズ」(Steve Reich and Musicians )によって世界初演が行われ、2年後の1978年には同団体によってレコーディングも行われた。しかし、フルスコアが未出版のままであったため、彼のアンサンブル以外にこの曲を演奏できる団体は無かった。この作品は1994年までは音源だけで知られていた。

しかし、1995年、当時コーネル大学院生であった作曲家マーク・メリッツ(Marc Mellits )が「18人」に関する博士論文を書くためにライヒからパート譜とオリジナル音源を借りうけ、1997年にフルスコアを完成させた[3]。このフルスコアと新しいパート譜はブージー・アンド・ホークス社から出版され、この版に基づいてアンサンブル・モデルンが演奏・録音を行った。

編成

以下のパートを18~22人で演奏する。タイトル通りの18人で演奏するためには複数の楽器を掛け持ちする必要がある。

第3ピアノと第4ピアノは部分的に連弾になる。また、第3マリンバは一つの楽器を最大で3人で叩く場面がある。

4人の女声[4] は、マリンバを模したシラブルdoo doo doo・・・・)、もしくは弦楽器を模したシラブル(ee・・・・)で歌われる。

シロフォン、マラカス以外のパートは、必要に応じてマイクを使用する(ホールの規模による)。


注釈

  1. ^ ただしライヒ自身は、アンサンブルを作りあげる際に、初期の3~4回の練習には全体を見渡す指揮者がいた方が助かるであろうと述べている。
  2. ^ セクションIIIは、同一の和音の上で2回の音楽展開があり、それぞれセクションIIIA、セクションIIIBとなっているので、厳密には1+12+1=14のセクションとなる。

出典

  1. ^ Jesse Henk Nicolaas Budel. “Steve Reich's ‘Music For 18 Musicians’ as a Soundscape Composition”. www.researchgate.net. www.researchgate.net. 2024年1月12日閲覧。
  2. ^ Russell Hartenberger. “Performance Practice in the Music of Steve Reich”. www.cambridge.org. www.cambridge.org. 2024年1月12日閲覧。
  3. ^ Marc Andrew Mellits. “Music for 18 Musicians, by Steve Reich: A Complete Score with Analysis”. books.google.com. books.google.com. 2024年1月12日閲覧。
  4. ^ B&H. “Music for 18 Musicians (1974-76)”. www.boosey.com. www.boosey.com. 2024年1月12日閲覧。
  5. ^ Steve Reich. “Music for 18 musicians”. webcache.googleusercontent.com. edisciplinas.usp.br. 2024年1月12日時点のオリジナルよりアーカイブ。2024年1月12日閲覧。
  6. ^ ブージー・アンド・ホークス社のスコアからNote by the composer、about this editionそしてnotes on performance


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