魔法先生ネギま!
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/29 06:39 UTC 版)
魔法先生ネギま! | |||
---|---|---|---|
ジャンル | 少年漫画、学園漫画 ファンタジー漫画、バトル漫画 ハーレムもの、ラブコメディ、萌え | ||
漫画 | |||
作者 | 赤松健 | ||
出版社 | 講談社 | ||
| |||
掲載誌 | 週刊少年マガジン | ||
レーベル | 講談社コミックス | ||
発表号 | 2003年13号 - 2012年15号 | ||
発表期間 | 2003年2月26日 - 2012年3月14日 | ||
巻数 | 全38巻 | ||
話数 | 全355話(第一部168話+第二部167話+第三部20話) | ||
テンプレート - ノート | |||
プロジェクト | 漫画 | ||
ポータル | 漫画 |
概要
物語は魔法使いの少年、ネギが30人(実際は31人)の女子中学生のクラスの担任となる所から始まる。序盤は「子供先生」のネギが個性的な女子生徒達に振り回される「ドタバタラブコメ」風の展開を見せていたが、話が進むにつれて本来のテーマである「父親越え」が表面化し、それに関わる者達との「バトル」路線と、従来の「ラブコメ」路線とが交互に描かれるようになる。生徒たちの中にも魔法の存在を知ることになる者や、実は前から知っていたという者が現われ、ネギは彼女たちに支えられながら、魔法使いの世界で英雄だった父の足跡を追って成長していく。
平成16年度には、第50回「小学館漫画賞」少年向け部門 最終候補となったほか、第8回「文化庁メディア芸術祭」マンガ部門でノミネートされた。メディアミックス展開も行われ、アニメ化、実写ドラマ化などされた。2004年に12ヶ月連続発表された『声のクラスメイトシリーズ』はオリコンチャートトップ10入りを果たした。
第38巻を以って完結したが、2013年39号より本作品の続編にあたる『UQ HOLDER!』を連載中。UQ HOLDERにて本作で省略された「ハッピーエンドの世界」の詳細が描かれている[注 1][注 2]。
2021年7月時点で続編『UQ HOLDER!』を含めた「ネギま!」シリーズの累計発行部数は2600万部を突破している[2]。
解説
作風
連載当初は赤松健の前作『ラブひな』と同様の萌え路線、または恋愛物のようであったが、ストーリーが進みバトルなどの燃え展開や本格的なファンタジー世界が顔を見せるようになった。作者は燃えと萌えの融合を目指している[3]。
舞台となる麻帆良学園は、『ラブひな』の舞台となったひなた荘と同様に「みんな仲がよくて嫌なことがあまり起きない」場所として描かれている。『ラブひな』で癒しのある独特の作風は完成したと良く言われたことから、従来の作風からの脱却を狙って、本作品では従来の要素を残しつつも、少年漫画的な成長物語の要素が加えられている[3]。
31人の女生徒
本作品では、中学校の一クラス全員に設定を与えており、後から見返して、1巻目の最初の登場コマから、各キャラの行動に矛盾がないように描かれている[4]。しかしながら、生徒31人全員が一時間目(第一話)から登場しているにも関わらず、ほとんどが読者に対して紹介されぬままに物語が進められており、読者は生徒の見分けがつかないが大勢でなにか楽しそうにやっているという雰囲気を感じ取ることになる。物語中では時折クラスメート編と呼ばれる個々の生徒に焦点を当てた回があり、読者は順番に生徒を覚えていくことになる。これはモーニング娘。のファンがメンバーを識別していく過程を参考にしている[3]。
前述の触れ込みの通りヒロインが31人という大所帯のため、当然各キャラクターの登場回数には大きな差が出てくる。そこで重要になってくるのが通称「ネギ・プリ」というマガジン本誌で行われる人気投票であり、2008年3月までに7回開催されている。この人気に応じてキャラクターの登場頻度が決まっていくというものであり、例えば第1回の人気投票で1位となった佐々木まき絵の登場頻度は当初の予定から大幅に変更された。ただ、現在では各キャラの立ち位置や登場予定はほぼ決まっており、人気投票結果による大幅なストーリー変更は考えていないという作者コメントもある。
メディアミックス展開
1990年代中頃からの声優ブームの仕掛け人であるスターチャイルドの大月俊倫がプロデューサーとなり、アニメ化以前からCDをはじめとしたメディアミックス展開が行われた。人気の主体となったのは、主人公と女子中学生に配された総勢32人の声優陣であった。2004年に12か月連続で発表された『声のクラスメイトシリーズ』は、オリコンチャートトップ10入りを果たした[3]。声優陣は完結までに3人の交代があったことと、テレビドラマ関連展開での1人の交代を除き、2017年現在に至るまで変更されていない。そのほか、イベントやラジオ番組なども盛況を博した。ただ、テレビアニメだけは一概に成功とは言い切れない事柄が多く、大月俊倫は一時、企画から降りるという形を取っていた。
日本国外での展開
アメリカでは、「NEGIMA!」というタイトルでDel Ray社から英語版の単行本が6巻まで刊行されている(2005年6月現在)。なお、アメリカ版は第1巻のみ16歳以上指定(For mature audiences ages 16+)とされたが、これは該当の巻の一部表現が『ラブひな』と同じく、アメリカの出版規制に抵触したためである。
この他、韓国(発売:鶴山文化社、タイトル「마법선생 네기마!」)・台湾(発売 - 東立出版社、タイトル「魔法老師」)・クロアチア(発売 - Algoritam社、タイトル「Negima! Čarobnjak učitelj」)でも現地語訳による単行本が刊行されている。また台湾では、漫画週刊誌「新少年快報」において日本より2 - 3か月遅れで連載されている。シンガポールでも、「MAGISTER NEGI MAGI」というタイトルで創芸出版社(Chuang Yi Publishing Pte Ltd.)より英語版の単行本が刊行されている。
注釈
出典
- ^ “UQ HOLDER!:「ネギま!」続編テレビアニメに佐藤利奈、堀江由衣ら声優陣が再集結”. MANTANWEB. (2017年6月9日) 2021年7月11日閲覧。
- ^ 『UQ HOLDER!』第26巻帯の表記より。
- ^ a b c d 堀田純司著 『萌え萌えジャパン 2兆円市場の萌える構造』 第21節 赤松健の世界 pp.292-314 ISBN 4-06-364635-1
- ^ AI Love Network 2003年(後半)の日記帳→7月14日 2008年1月14日閲覧
- ^ “魔法先生ネギま! 1”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 2”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 3”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 4”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 5”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 6”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 7”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 8”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 9”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 10”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 11”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 12”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 13”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 14”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 15”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 16”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 16 限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 17”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 18”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 19”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 19 限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 20”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 21”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 22”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 22 限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 23”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 23 DVD付き限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 24”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 24 DVD付き限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 25”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 25 DVD付き限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 26”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 26 限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 27”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 28”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 29”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 30”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 31”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 32”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 33”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 33 CD付き初回限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 34”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 35”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 35 DVD付き初回限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 36”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 36 DVD付き初回限定版”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 37”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! 38”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “TV ANIMATION 魔法先生ネギま! OFFICIAL FAN BOOK”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “TV ANIMATION 魔法先生ネギま! CLASSMATE FANBOOK!”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “TV ANIMATION 魔法先生ネギま! CLASSMATE FANBOOK! 大麻帆良祭 THE LIVE!”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ “魔法先生ネギま! ULTIMATE GUIDEBOOK THE BIBLE 2003~2007”. 講談社. 2022年1月18日閲覧。
- ^ 2008年(後半)の日記帳→7月15日
- ^ “生駒里奈、乃木坂卒業後初の主演舞台は魔法少年役”. 日刊スポーツ (日刊スポーツ新聞社). (2018年5月29日) 2018年5月29日閲覧。
- ^ a b c “生駒里奈主演「魔法先生ネギま!」全キャスト発表 48グループから続々参戦”. モデルプレス (ネットネイティブ). (2018年6月20日) 2018年6月20日閲覧。
- 1 魔法先生ネギま!とは
- 2 魔法先生ネギま!の概要
- 3 あらすじ
- 4 主な登場人物
- 5 派生作品・関連商品
- 6 脚注
固有名詞の分類
- 魔法先生ネギま!のページへのリンク