部分分数分解 複素数係数有理式の分解

部分分数分解

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/04/26 15:43 UTC 版)

複素数係数有理式の分解

任意の複素数係数の一変数有理式は、その(つまり分母となる多項式の零点)が分かれば因数定理を用いて一次式の積に分解されるから、上で見た三つの原理を使うと、多項式の項以外は、分子が定数で分母が一次式のであるような項からなる部分分数分解をもつことが示せる。

実数係数有理式の分解

実数係数多項式が虚根を持てばその複素共役も根であることから、任意の実数係数の一変数多項式は実数の範囲で一次式と二次式の積に分解される。したがって、実数係数の一変数有理式の部分分数分解は、分子が定数で分母が一次式の冪である項と、分子が高々一次式で分母が二次式の冪である項および多項式の項からなる。

有理型関数の展開

有理式の部分分数分解と同様のことは有理型関数にも拡張される。一般に有理型関数の極は有限個とは限らないから、この分解は無限和すなわち、級数への展開となるので、これを部分分数への展開あるいは部分分数展開 (partial fraction expansion) と呼ぶことが多い。

例えば、1/sin2 z は、sin z が整関数であるから、有理型関数である。これは

という部分分数に展開される。

参考文献




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