副詞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/14 04:43 UTC 版)
日本語の副詞
自立語で活用がなく、主語にならない語のうち、おもに用言(動詞、形容詞、形容動詞)を修飾することば(連用修飾語)。名詞や他の副詞を修飾することもある。形容詞から派生する場合、形容詞の終止形の語尾「い」を「く」に代えることでも副詞と同様な用法になり、副詞に含まれることもあるが、これは形容詞の連用形とするのが主流である。
種類と働き
種類 | 働き | 相当する語 |
---|---|---|
状態 | 主に動詞を修飾し、動作・作用がどんな状態(どのように)かを表す副詞 | 「すぐに」「ときどき」など。 |
程度 | 疑問・禁止・感動などの意味を付け加える副詞 | 「とても」「もっと」「かなり」など。 |
叙述(陳述・呼応) | 被修飾語の部分に決まった言い方を必要とする(副詞の呼応という)副詞 | 「決して(~ない)」「なぜなら(~だから)」など。 |
指示 | 物事の様子などを指し示す副詞 | 「こう」「そう」「ああ」「どう」の四語だけである。(指示語) |
- 擬声語は副詞に含まれる。
例)
- 父とよく買い物に出かけます。
- 頻度を表す副詞
- 旦那と頻繁に買い物に出かけます。
- 彼は難問をやすやすと解決した。
- 容易な様を表す副詞
- 彼は難問をたやすく解決した。
- 「たやすく」は、たやすかろ、たやすく、たやすい、などと活用するので副詞ではない(形容詞の連用形)
状態の副詞
時間関係
- 練習をしばらく休む。
- 準備をすぐに始める。
頻度
- たまに買い物に行く。
- いつもニコニコする。
様子(擬態語)
- 上をそっと見る。
- 背がぐんぐん伸びる。
- 人をジロジロ見る。
音(擬声語)
- 蛙がケロケロとなく。
- ドアがガタガタ鳴る。
程度の副詞
- 出来上がりが、たいそう美しい。(形容詞を修飾)
- 彼の仕草ははなはだ愉快だ。(形容動詞を修飾)
- 気力がめっきり衰えた。(動詞を修飾)
- もっと上を探しなさい。(名詞を修飾)
- もっとゆっくり歩け。(副詞を修飾)
呼応の副詞
- 明日はきっと雨だ。(肯定)
- とうていできない。(否定)
- おそらくこないだろう。(推量)
- まさか彼はいくまい。(否定推量)
- なぜいかないのか。(疑問)
- どうかおいでください。(依頼)
- あたかも風のごとく消える。(たとえ)
- もし失敗したらどうしよう。(仮定)
- 決してまけるな。(禁止)
副詞と同じ種類の言葉
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