中村雄一 (なかよし学園) 中村雄一 (なかよし学園)の概要

中村雄一 (なかよし学園)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/05/25 04:48 UTC 版)

人物

  • 東京都に生まれる。中央大学法学部法律学科、早稲田大学教育学部社会科学科(現公共市民学科)、日本大学文理学部英文学科、日本大学経済学部経済学科で学ぶ。[1]2023年4月より慶應義塾大学大学院政策メディア研究科で学ぶ。
  • 幼少期市営住宅で貧しい生活を経験した中村は、学校で教師に参考書や問題集をもらい勉強することで大学進学を果たし、教育者としてのキャリアを形成するに至った。自身の体験から教育環境を整えることで子供達の将来が豊かになると信じ、通信制高校教諭として不登校・引きこもり生徒や少年院や鑑別所を出所した生徒を再び社会に復帰させる活動を続けた。また、同様に発展途上国の貧困地域や元少年兵の子供達に授業を行い、社会復帰を促す活動を行っている。[2]
  • 「勉強は面白くなければいけない」をモットーに頭で理解して自己体験や経験に基づく理解を徹底させる授業を行っている。その授業は「分かる楽しさ、知る喜び」を徹底させるため、集中力が持たないと言う事が無く、小学生でも1回の授業で4〜5時間は平気でできてしまう。[3]
  • かつて通信制高校教諭であり、教育カウンセラーの資格を持っている。その頃の経験から不登校やいじめに対して強い関心を持ち、講演会やブログでの啓発活動を行っている。また、国際教育支援NGO代表としてカンボジア、ネパール、ルワンダ、ウガンダ、コンゴ民主共和国で無償授業を行い教育支援を行っている。
  • 勉強嫌いの生徒を数多く受け持った経験から「生徒が勉強ができないのは半分は先生の責任」と考え、生徒に単なる暗記や公式を教えるだけではなく、それを「どう使うか」まで想定して授業を行う事を心がけている。[4]
  • 「何事も自分の目で見るのが勉強」と2010年頃より日本全国を取材([2])。また2012年からは外国での取材も行っている([3])。これまでの取材国はマチュピチュ(2012)、カンボジア(2013)、アラスカ(2014)、ドイツ・ポーランド(2014)、ニューヨーク・ワシントン(2015)、オーストラリア(2016)、ルワンダ(2017)、ネパール(2019)、コンゴ民主共和国(2020)、ウガンダ共和国(2021)。
  • 現在はNPO法人なかよし学園プロジェクトの理事長として世界各国で教育支援活動を行い、なかよし学園での教育ライブや全国の小中高大学での平和講演会等を広く行っている。[5] [6]また教育ジャーナリストとして日本国内の教育問題に関するメディア出演、テレビドラマ、映画の監修などを行う傍ら、家庭教師予備校での授業の他、公立私立中高の受験指導、教育委員会主催の受験対策講座講師、大手企業の英語研修授業を担当する。
    • 2012 杉並区立和田中学校夜スペシャル(夜スペ)英語科専任講師(〜2014)
    • 2013 足立区夏期受験対策講座数学科専任講師
    • 2013 杉並区夏期受験対策講座数学科専任講師
    • 2015 北区夢サポート英語科専任講師
    • 2019 慶應大学三田祭で講演会実施
    • 2022 長野県木曽町オンライン英語授業担当講師
  • 2016年度開倫ユネスコ協会主催文芸大賞において、カンボジアプロジェクトを題材にしたエッセイ「太字の中にあった国、カンボジア」が入賞した。[7]
  • 2018年12月1日付読売新聞にてなかよし学園平和塾の塾生が全国作文コンクールに入賞し、なかよし学園の活動も紹介される。[8]
  • 2019年3月海外でのボランティア活動を「なかよし学園プロジェクト」としてNPO法人化。
  • 2021年1月1日にコンゴ民主共和国において「ウイルスとは何か?」を説明し、日本からマスクをプレゼントする「なかよしマスクプロジェクト」を行う。その後4月にはウガンダ、ルワンダでも行い日本人1000人が参加し10000枚以上のマスクをアフリカに届けたプロジェクトとしてNHKを始め毎日新聞、東京新聞など各紙で報道される。2022年1月には政府が廃棄を決定した所謂「アベノマスク」を「思わず付けたくなるマスク」にアレンジして海外での授業に活用するなかよしマスクプロジェクト3を実施。[9][10]
  • 2021年5月22日に噴火したコンゴ民主共和国ニーラゴンゴ火山噴火に際し募金活動を実施。200万円規模の義援金を送金し現地では被災2日目から水・食料の支援を行った。
  • 2021年8月にコンゴの被災地を訪れた中村は現地で被災者支援活動を行い、火山の被災経験を持ち対策を行なっている鹿児島市島原市の協力で現地に「なかよし防災学校」を設立した。[11]

カンボジアプロジェクト

2013年3月に初めてカンボジアを訪れた際、1cmもないチョークで学ぶ子ども達の姿に衝撃を受けた中村は3ヶ月後5歳になる長女を連れて再びカンボジアを訪問。「遠く離れたカンボジアの友達にお下がりを届けよう!」をテーマに、自身が勤務する予備校の廃棄用チョークや、生徒達が使わなくなった文房具、衣類をカンボジアに届けるプロジェクトを始めた。([4])
その後も2015年、2016年とカンボジアに渡り、小学校や孤児院を中心に応援グッズを届ける傍ら、中村自身は現地の子ども達に英語で算数の授業をしたり、プレゼントした新しいノートで一緒に絵を描いたり、日本から持ってきたサッカーボールで遊ぶなど勉強の応援を続けている。

2019年11月にはカンボジアで地雷除去活動を続けるアキ・ラー(Aki Ra)を日本に招き平和講演会を実施。その後も中村はアキ・ラーが地雷を除去した後に建てた学校で支援活動を行っている。[12]

ルワンダプロジェクト

カンボジアプロジェクトに続き2017年8月にアフリカのルワンダを訪れた中村は、歯磨きをしたことがないという村の子ども達に200本の歯ブラシをプレゼントし歯の磨き方を教えた。また、50個の石鹸を各世帯にプレゼントし、体を清潔に保つことで病気を防げると予防医学の大切さを教えて回った。さらに小学校では模範授業を行い、実際に立体を工作して算数を教えたり、世界地図を使って地理を教えるなど中村が日本で実践している「わかる楽しさを伝える教育」をルワンダに広げる活動を行なった。この活動が評価されビュンバ市長と面会し、直接お礼を言われる。2回目の訪問となる2018年3月にはコリス株式会社より提供を受けたフエラムネを使い、また2019年3月には株式会社丸俊提供の鰹節を使って理科の実験を行うなど、ルワンダでの教育活動の普及に尽力している。

中村はこのような活動を通じてSNSやブログで現地の状況や歴史を紹介しており、ルワンダ内戦の悲惨さや、それに伴う貧困の状況を日本の人々に伝えている。そしてカンボジア同様、日本で使わなくなった洋服や文房具などを預かり、現地でプレゼントした様子を写真を通して紹介することで、提供者の目に見える形での国際貢献活動を行なっている。

2019年8月ルワンダの小学校で行なったスポーツフェスティバルにルワンダの国民的歌手Mani Martinが感銘を受け、自身の公式サイトで紹介する。[13]

2021年5月コロナ禍でロックダウンが続くルワンダでは外出時のマスク着用が義務化されるが、貧困地域ではマスクを買えない人々が続出していた。中村はウイルスについての知識を伝える授業を行い、日本で集めた布マスク10000枚をウガンダ・ルワンダ両国の人々に手渡した。この活動に在日ルワンダ大使から感謝状が贈られた。[14]

コンゴ民主共和国プロジェクト

ルワンダプロジェクトに続き2019年8月にアフリカのコンゴ民主共和国(DRC)を訪れた中村は、元少年兵たちの教育施設で授業を行う。この時、タミヤ模型とコラボして将来エンジニアを目指す元少年兵達に模型で初めての車を製作するという授業を行った。2回目の訪問となる2020年3月にはテレビ朝日系列バラエティ番組「アメトーーク 」とコラボし、お笑い芸人の売れ残りグッズを使った授業を行った。

2021年1月感染爆発が懸念されるコンゴ民主共和国北キヴ州ゴマにおいて授業を行い、ウイルスとは何か?どうやって防ぐのか?を少年兵更生施設、孤児院、女性支援施設で説明した。このプロジェクトは日本でも大きな反響を集め、NHK「首都圏ニュース」「おはよう日本」で紹介された他、桐生タイムス、繊維ニュース、毎日新聞、東京新聞各紙で紹介された。[9][15]

2022年4月火山被災地の子供達にスポーツ教育を行なった中村。大阪府のバドミントンメーカーコンポジットテクノ社とコラボし、スポーツが難しい溶岩地帯で「空」を使ったバドミントンを行うプロジェクトを実施、被災地の子供達を喜ばせた。また井村屋株式会社の非常食えいようかんを使った防災授業は現地の人々から高い評価を得た。(食品新聞2022年5月11日)再度北キヴ州知事と面会した中村は数年にわたる現地での活動と火山災害における支援活動を評価され、感謝の意を伝えられると共に北キヴ州親善大使に就任した。(スポーツ産業新報2022年5月1日号)

ウガンダ難民キャンププロジェクト

「感染爆発が懸念される友達を応援する」を掲げて2021年1月から活動を始めた「なかよしマスクプロジェクト」2021年4月にウガンダのルワムワンジャ難民キャンプを訪れた中村は、難民たちにウイルスの対策授業を行い日本で寄付を募った約3000枚のマスクをプレゼントした。[15]

コンゴ災害支援・防災学校プロジェクト

2021年5月22日に噴火したコンゴ民主共和国ニーラゴンゴ火山災害において、現地スタッフから一報を受けた中村は日本で募金活動を開始。「コンゴ火山被害なかよし募金」として被災後3週間の間約200万円の寄付を集め現地に義援金として送金し、被災者の水と食料、毛布の配布を行った。(繊維ニュース2021年9月7日朝刊)

また、同年8月に現地入りして災害支援活動を行った中村は北キヴ州ゴマに「なかよし防災学校」を設立。同学校の設立にあたっては日本で火山災害の経験を持つ長崎県島原市、雲仙岳災害記念館(がまだすドーム)、鹿児島県鹿児島市、京都大学防災研究所の協力を得て、日本の災害の取り組みを現地で紹介。雲仙岳災害記念館館長の杉本伸一氏は同学校に「普賢岳の災害の体験を共有し、皆さんが安心して暮らせるよう応援します」とのメッセージを送った。

中村はなかよし防災学校校長として島原、鹿児島両市で行っている防災の授業を現地で行った。この取り組みは火山災害対策を行う鹿児島市、島原市でも大きく取り上げられ、南日本新聞、テレビ長崎で報道された。[16][17][18]

2022年4月には同校に東日本大震災の教訓を伝え、防災教育を行う「10+1プロジェクト」を実施。日本が2011年の東日本大震災とどのように向き合い乗り越えているのかを、東北被災地福島宮城岩手3県の自治体、南三陸町の佐良スタジオから提供を受けた写真を使い展示した。「before, after, and "now"」と題された写真は震災前の日本の姿が一瞬で壊れる様子と、その後10年で再び立ちあがろうとする日本の姿を紹介、火山災害から1年を迎える現地の人々に勇気を与えた。

著書

書籍

電子書籍(なかよし学園出版部)

  • 『教育論』2010年8月2日。ASIN B000J7WVEW
  • なかよし学園ドリル
    • 『なかよし学園英文ドリル』2012年7月6日。
    • 『なかよし学園英文ドリル発展編』2012年10月10日。
    • 『なかよし学園英文ドリル高卒認定編』2014年9月4日。
    • 『なかよし学園日本史ドリル高卒認定編』2014年9月19日。
    • 『なかよし学園英文ドリル高卒認定編part2』2014年9月26日。
  • なかよし学園修学旅行シリーズ
    • 『そうだ!マチュピチュへいこう!』2013年1月17日。ASIN B00CX6KKUO
    • 『そうだ!カンボジアへいこう!』2013年12月31日。ASIN B00HOHC4GU
    • 『そうだ!カンボジアへいこう!part2』2014年4月28日。ASIN B08DR9BJRQ
    • 『そうだ!カンボジアへいこう!part3』2015年2月6日。ASIN B00TB6CPYS

  1. ^ 「トライ式 逆転合格!社会」著者紹介ページ
  2. ^ ひと・ちば:NPO法人なかよし学園プロジェクト理事長 中村雄一さん(43) 途上国で授業、教育支援 /千葉”. 毎日新聞. 2022年1月17日閲覧。
  3. ^ 「トライ式逆転合格社会」P50
  4. ^ 「トライ式逆転合格社会」P102
  5. ^ 翔英館HP
  6. ^ 両荘中学校エトセトラ|加古川市”. www.city.kakogawa.lg.jp. 2022年6月22日閲覧。
  7. ^ 校長室ブログ2017年2月12日
  8. ^ 読売新聞2018年10月25日朝刊32面
  9. ^ a b 途上国の子に布マスク 松戸のNPO、感染対策の授業も /千葉”. 毎日新聞. 2021年11月4日閲覧。
  10. ^ 大量廃棄のアベノマスクを意味あるものに! 「世界に一つだけのマスク」にしてアフリカへ 千葉・松戸のNPOが呼びかけ:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2022年1月17日閲覧。
  11. ^ 火山防災は桜島から学べ 噴火で32人犠牲のコンゴへ、NPOがノウハウ輸出”. 南日本新聞. 2021年11月4日閲覧。
  12. ^ (日本語) なかよし学園平和講演会〜カンボジアの地雷をアキラと学ぼう〜, https://www.youtube.com/watch?v=dXoHtfzT4PU 2022年1月17日閲覧。 
  13. ^ Mani Martin official
  14. ^ 途上国の子に布マスク 松戸のNPO、感染対策の授業も /千葉”. 毎日新聞. 2022年1月17日閲覧。
  15. ^ a b 「コロナ禍でもできる支援活動を」 寄付で集まった3000枚のマスクをもって難民キャンプを訪れた教育者の思い”. ほ・とせなNEWS. 2021年11月4日閲覧。
  16. ^ “火山防災は桜島から学べ 噴火で32人犠牲のコンゴへ、NPOがノウハウ輸出”. 南日本新聞. (2021年9月11日) 
  17. ^ コンゴ民主共和国の火山災害支援に雲仙普賢岳噴火災害の教訓伝わる”. KTNテレビ長崎. 2021年11月4日閲覧。
  18. ^ 松戸のNPO コンゴに「防災学校」設立 災害の備え身に付けて 火山噴火で犠牲者 模型で溶岩からの避難学ぶ:東京新聞 TOKYO Web”. 東京新聞 TOKYO Web. 2021年11月4日閲覧。
  19. ^ [1]
  20. ^ 好きか嫌いかいう時間2016年11月28日放送
  21. ^ 好きか嫌いかいう時間2017年4月17日放送
  22. ^ 好きか嫌いかいう時間2017年6月5日放送
  23. ^ 中村 雄一 - テレビドラマ人名録”. テレビドラマデータベース. 2022年6月9日閲覧。
  24. ^ 中村 雄一 - テレビドラマ人名録”. テレビドラマデータベース. 2022年6月9日閲覧。
  25. ^ あいつ今何してる?2020年7月29日放送
  26. ^ 価格.com - 「チマタの噺 ~【鶴瓶が吉岡里帆にマジ失言でスタジオ騒然!?】~」2021年3月10日(水)放送内容 | テレビ紹介情報”. kakaku.com. 2021年3月10日閲覧。
  27. ^ 中村 雄一 - テレビドラマ人名録”. テレビドラマデータベース. 2022年6月9日閲覧。
  28. ^ コンゴ民主共和国の火山災害支援に雲仙普賢岳噴火災害の教訓伝わる”. KTNテレビ長崎. 2021年11月4日閲覧。
  29. ^ 価格.com - 「アメトーーク! ~小道具手作り芸人~」2022年11月24日(木)放送内容 | テレビ紹介情報”. kakaku.com. 2022年11月26日閲覧。
  30. ^ 1月28日(土) | ウラマヨ! | 関西テレビ放送 カンテレ”. ウラマヨ!. 2023年1月31日閲覧。


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