ランナウェイ (シャネルズの曲) ランナウェイ (シャネルズの曲)の概要

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ランナウェイ (シャネルズの曲)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/29 08:55 UTC 版)

ランナウェイ
シャネルズシングル
初出アルバム『Mr.ブラック
B面 夢見るスウィート・ホーム
リリース
規格 EP
ジャンル R&B
時間
レーベル EPIC・ソニー
作詞・作曲
チャート最高順位
シャネルズ シングル 年表
ランナウェイ
1980年
トゥナイト
(1980年)
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タイトルは、デル・シャノン1961年に発表した『悲しき街角』の原題である『Runaway』から転用した。

制作

人気アマチュアグループだったシャネルズは、いくつかのCMソングを担当しており、この「ランナウェイ」もパイオニアラジカセランナウェイ』のCMソングとして当初は1コーラス分のみレコーディングされていたが、その後レコード化されることが決まったため、歌詞とメロディーを付け加えてシングルレコード化されたもので[1]、パイオニアの商品名をそのまま詞に含むCMソングが、ソニー系列のレコード会社から発売される結果になった[1]

ラジカセ『ランナウェイ』のCM映像の制作を担当した木村俊士から楽曲制作を依頼された音楽ディレクター・椙山由美は、『ランナウェイ』という商品名からオールディーズ風の曲を連想し、「オールディーズ風の曲を書ける人」ということで井上忠夫に作曲、「アメリカのにおいがする湯川れい子さんでお願いします」と井上からの推薦もあって[2][3]湯川れい子に作詞を依頼した[4]ブルー・コメッツ時代にヒットした「ブルー・シャトウ」の歌詞を湯川が批判したことで週刊誌上で論争になり、そのことで湯川は井上には嫌われていると思っていたという[2]

作詞の経過

湯川には、「真夏の空の下、全米を結ぶ旅客鉄道「アムトラック」の列車が駅に入って来て、その列車の前に大きなラジカセの「ランナウェイ」を肩に乗せた金髪の少年がいる」というような映像を見せられ、「30秒と1分のCMを作るので、このシーンに入る詩を」と依頼された[2]

渡されたデモテープには、井上の声で「ランナウェイ」と歌い出し、それから「ラララァ」となり、「ランナウェイ」で終わっていた[2]

「ランナウェイ」から、デル・シャノンの「悲しき街角(原題:ランナウェイ)」を脳裏に浮かべ、過去に付き合っていた男性が、遊んでばかりいるので親から受験勉強しろと2階の自室に閉じ込められ、父親の目を盗んで2階から逃げ出し、湯川が待つ有楽町駅のホームにやってきて、「二人だけの遠い世界」へ「連れて行ってあげるよ」と言っており、その言葉が浮かんだという[2][5][6]

この曲がCMから流れると大反響を呼び、後にシングル化されるが、デビュー曲にもかかわらずミリオンセラー・大ヒットした影響で、湯川にも作詞の依頼が次々と舞い込んできた[2]

当初、歌い出しは「君がとても好きさ」だったが、「歌い出しが『君が』ではインパクトが弱い」という椙山の判断により、作詞の湯川承諾の上で商品名を含む「ランナウェイ〜」に変更された[7]

その他の起用

シャネルズのメンバーの一人である田代まさしが主人公として登場し、井上が音楽を担当したファミコンゲームソフト田代まさしのプリンセスがいっぱい』のグッドエンディングでは、メンバー全員でこの曲を演奏する映像が流れる。

1997年には、NTTドコモ関西のCMソングとして赤井英和による替え歌で起用された[8]


  1. ^ a b c 「ひげまろの昭和CMソングMEMORIES ランナウェイ(4)」、『デイリースポーツ』2012年10月5日付、21面、12版。
  2. ^ a b c d e f 『女ですもの泣きはしない』湯川れい子著、角川書店、2018年10月19日、ISBN-10: 4041066298、ISBN-13: 978-4041066294、184-187頁。
  3. ^ 音楽評論家・作詞家 湯川れい子さんインタビュー(2018年6月25日掲載) _ 元気の輪2020年3月17日閲覧。
  4. ^ 「ひげまろの昭和CMソングMEMORIES ランナウェイ(2)」、『デイリースポーツ』2012年10月3日付、21面、12版。
  5. ^ EPICソニー名曲列伝:シャネルズ「ランナウェイ」が連れて行ってくれた遠い世界2020年3月17日閲覧。
  6. ^ シャネルズ『ランナウェイ』――大森と羽田で生まれた「2人の鈴木」って誰? 大田区【ベストヒット23区】(アーバン ライフ メトロ) - Yahoo!ニュース2020年3月17日閲覧。
  7. ^ 「ひげまろの昭和CMソングMEMORIES ランナウェイ(3)」、『デイリースポーツ』2012年10月4日付、21面、12版。
  8. ^ 「今月のLOCO-CM」『広告批評』第213号、マドラ出版、1998年2月1日、45頁、NDLJP:1852932/24 
  9. ^ 読売新聞』1996年4月24日付東京夕刊、11頁。


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