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プロセス (曖昧さ回避)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア（Wikipedia）』 (2024/05/08 18:37 UTC 版)

入力を出力に変換する過程を示し、工業では「工程」と呼ぶ。手続き(procedure)に着目し、対象を所定の手続きによって別のものに変換する活動を表す場合もある。手続きよりも抽象的な水準での定義をプロセスという場合もある。製造におけるプロセスの例として、牛乳からチーズへ加工する処理。行政におけるプロセスでは住宅ローンを受けるために書類手続きをする活動。コンピュータにおけるデータを目的の情報へ変換する処理などがある。

具体的には以下の場面がある。

産業

• 工程 - 工業製品の製造における、化学的または力学的・機械的な段階(step)を含む処理
  • プロセス (工学)
    • プロセス工学 - 化学工学・ケミカルプロセス
      • プロセスシステム工学 - さまざまなプロセスシステムを設計・運転・制御し、管理するために必要となる知識を取り扱う工学。
      • プロセス・モデリング - プロセスのモデルを作る方法。
      • プロセス制御 - プロセス産業・プロセス工業(化学工業、製鉄、製薬)などのように、固体、液体、気体を処理装置に入れ、温度、時間とともに化学変化を起こし、製品を製造する制御。
    • 複数人により行う製造過程。入力要素を目的の性質を持った出力要素に変換する手続きの集合。これらの変換はパラメータと制約によって特徴付る。
    • 半導体の製造工程 - 集積回路の細密度につき、10nmプロセスなどと言う。→集積回路#プロセス・ルールを参照
• プロセス (建築学) - 都市・建築分野では「過程」「進行」の意味で使用する、ある計画がどのような過程で実施にいたったか、どのような進捗状況であるか、進行予定であるか等を示す。

経営

• ビジネスプロセス - 経営工学における特定の問題を解決するタスクの集積
  • システムエンジニアリングプロセス (en) -システム開発のためにシステムエンジニアリング技術を適用するビジネスプロセス
    • ソフトウェア開発プロセス - ソフトウェア製品の開発プロセス。 人間の作業のまとまり。プロシージャが時間の順番があるのに対して、繰り返し実施する作業を周波数領域で捉えて評価・実施の視点とする。例：ソフトウェア。ライフサイクルプロセスと言った場合には、開発だけでなく、支援、管理の側面、プロセスの仕立ても含む。自動化などによって人の作業が計算機の作業に置き換わる。人の作業が必要だという前提を置かない方がよい。

科学

• プロセス (科学) - 物理的、生物的対象、基質・材質または生体器官の変換を生じる方法や出来事
  • 熱力学過程（英語版） - 熱力学システムのエネルギー変化
  • 化学過程 - 化合物を他の化合物に変換する手段や出来事
    • プロセス(現像) - 写真フィルムにおける英語: process で訳語は現像、 developing （狭義の現像）から fixing （定着）までの工程の広義の総称 ⇒ 現像
  • 生物学的プロセス - 生命体に関する変化のプロセス
    • 認知過程（英語版） - 思考のプロセス
    • 心理過程（英語版） - 心によって行われる機能や作用
  • 確率過程 - 確率論における、決定論的過程に対するランダム過程
    • 定常過程 - 時間や位置によって確率分布が変化しない確率過程
• 突起 (解剖学) - 部分的に突出した生体組織
• 炮製 - 漢方薬の製剤過程

コンピュータ

• プロセス - コンピュータにおける処理の単位の一つ。他のプログラムと同時に動作するプログラムまたはプログラムの実体。タスク、スレッド等と同じ意味で使ったり、より広い意味で使ったりすることがあるため、その計算機システムの用語の類語辞典・シソーラスを参照すると良い。
• プロセスコンピュータ - プロセス産業(化学工業,製薬,製鉄)で利用するプロセス制御用計算機。分散制御システム(DCS)として、製造実行システム（MES)を担ってきた。