ニデック (電機メーカー)
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製品
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ニデックの主力製品は電動機(モータ)であり、特に精密小型モーターや中型モーターに強みがある。精密小型モーターはハードディスクドライブ (HDD) などに使用され、中型モーターは自動車や家庭用電気機械器具に搭載されている。インテルのリテールCPUに付属するCPUクーラーには、同社のOEM製品もある。
人物
取締役
役名 | 職名 | 氏名 | 備考 |
---|---|---|---|
取締役会長
(代表取締役) |
CEO(最高経営責任者) | 永守 重信 | 創業者 |
取締役社長
(代表取締役) |
COO(最高執行責任者) | 小部 博志 | 創業メンバー |
取締役(社外) | 佐藤 慎一 | サントリーホールディングス(株)顧問 | |
小松 弥生 | 独立行政法人国立美術館東京国立近代美術館館長 | ||
酒井 貴子 | 大阪公立大学大学院法学研究科教授 | ||
取締役
(監査等委員) |
落合 裕之 | ||
村上 和也 | |||
社外取締役
(監査等委員) |
山田 文 | 京都大学大学院法学研究科教授 | |
赤松 玉女 | 京都市立芸術大学理事長兼学長 | ||
渡邊 純子 | 京都大学大学院経済学研究科教授 |
重労働・パワーハラスメント問題
ニデック創業者で現会長の永守重信は創業時の努力経験からハードワークを提唱しているが、それに対して労働基準法違反やパワーハラスメント疑惑に関する警鐘が外部より鳴らされている[24]。なお、本節では事象発生時の社名にて記載するものとする。
長時間労働や無理難題な業務を押し付けられたり、意味なく詰られるなどパワーハラスメントを受け、うつ病で精神神経科に通院したとされる元社員 Aによる訴訟が発生している[25]。日本電産は2012年10月末を以てAとの雇用契約を打ち切り、雇止めとしたとされている[25]。Aは職場の改善を求め、JMIU(全日本金属情報機器労働組合)京滋地方本部に相談し、労働組合に加入して団体交渉をし、京都職対連の支援を受け、うつ病について労災申請も行ったが、会社は団体交渉でも態度を変えず、パワハラについても認めず、雇止めを強行したという[25]。2013年2月にAのうつ病について業務上の物であるとの労災認定が下されている[25]。
日本電産は2020年(令和2年)までに残業ゼロを実現すると2016年(平成28年)10月に宣言している[26]。この背景には、買収した海外企業が残業せず、一カ月の長期休暇を取得しても、好業績を挙げていることがある。今後は残業代として支払っていた賃金を、半分は賞与に乗せ、半分は社員の教育投資として還元するとしている[27]。
朝日新聞は日本電産の2008年(平成20年)3月期決算発表に関する記事において、永守が「休みたいならやめればいい」[28]との持論を展開した、と報じた。この報道によれば、永守が「社員全員が休日返上で働く企業だから成長できるし給料も上がる。たっぷり休んで、結果的に会社が傾いて人員整理するのでは意味がない」[28]と述べ、同社の成長の原動力が従業員の「ハードワーク」にあると説明したとされる。この発言に対し、同年のメーデー中央大会で日本労働組合総連合会会長の高木剛は労働基準法の趣旨に反すると批判した[29]。来賓として出席した厚生労働大臣の舛添要一も、調査のうえで違反があれば厳正に処分することを約束する[29][30]。しかし日本電産は4月28日、この社長発言について「そのような事実はなく、誠に遺憾に思っております」[31]としたうえで、記者会見での社長発言の趣旨は、雇用安定確保を最重要視し、企業再建でも同方針で実績を上げてきた同社の経営理念を述べたものであると反論する[32]。なお、日本電産による抗議文書は、当初は「朝日新聞の記事(2008年4月24日朝刊)について」であったが[32]、その後上記文書の表題を「一部報道について」に変更した[33]。同年に日本電産が東洋電機製造の買収に失敗したが、その際に日本電産の労務に対する懸念から東洋電機製造労働組合が買収に対して反対を表明している[34]。
永守は自書にて重労働について語っており、創業から参加した1人は風邪で40度近い熱があろうが、午前3時・4時まで残業をしようが定刻までに出勤し、事故で足を骨折した時も松葉杖を突いて出勤したという[35]。
永守は自書にて「学生時代に最も憧れていたのはアウトローを牛耳るヤクザの親分」と語っており[36]、暴言とも取れるようなこき下ろしが功を奏する場合もあると語っている[37]。幹部の書類・図面の出来が悪かった時に本人と皆が見ている前で破り捨て「部屋が汚れたので綺麗にしておいてくれ」と言って部屋を出て行ったことがあったという[38]。社員にも事ある毎に怒鳴り、叱りつけてきたといい、中途半端にやらずに相手を震え上がらせ、もうこれ以上怒鳴ったり叱ったりすると夜道で後ろからナイフで刺されるのではないかという極限までやったという[38]。京都駅構内で大声で怒鳴ったり、取引先に連れていって叱ったこともあり、机を思い切り叩くのは日常茶飯事で、花瓶を床に叩きつけて割ったり、近くにある物を蹴飛ばして壊していたという[38]。
CMキャラクター
- 川口春奈(2023年(令和5年)4月1日 - )
注釈
出典
- ^ コーポレート・ガバナンス - ニデック株式会社
- ^ a b c “有価証券報告書(第49期)” (PDF). ニデック株式会社. 2023年6月13日閲覧。
- ^ a b c d e “長期財務データ”. ニデック株式会社. 2023年6月13日閲覧。
- ^ a b 業界再編の動向 (2021年10月5日). “モーター業界の世界市場シェアの分析”. 業界再編の動向. 2021年11月29日閲覧。
- ^ a b “「ニデック株式会社」に社名が変わりました”. ニデック株式会社 (2023年4月1日). 2023年4月7日閲覧。
- ^ 構成銘柄一覧:日経平均株価 Nikkei Inc. 2022年10月8日閲覧。
- ^ 「TOPIXニューインデックスシリーズ」の定期選定結果及び構成銘柄一覧 (PDF) jpx.co.jp 2020年10月7日公表 2021年10月8日閲覧。
- ^ JPX日経400・JPX日経中小型 jpx.co.jp 2021年10月8日閲覧。
- ^ 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、108, 109頁。
- ^ “日本電産永守会長が炎上! 「即戦力になる新卒」を求めることは、罪深いのか”. ITmedia ビジネスオンライン. 2022年7月16日閲覧。
- ^ a b c 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、98, 99, 196, 197頁。
- ^ a b c 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、206頁。
- ^ a b c 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、186, 187頁。
- ^ 『社会・環境報告書 2006』(PDF)日本電産株式会社、2006年6月、22頁 。
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w “NIDECグループ”. ニデック株式会社. 2023年10月31日閲覧。
- ^ a b “株式会社TAKISAWA(証券コード:6121)の公開買付けの応募株券買付けの決済完了及び当社グループ入りに関するお知らせ” (PDF). ニデック株式会社 (2023年11月20日). 2023年11月27日閲覧。
- ^ "日本電産、副社長5人が4月就任 永守重信氏の後継候補に". 日本経済新聞. 13 March 2023. 2023年3月30日閲覧。
- ^ 松岡大将 (2023年9月13日). “同意なくニデックにTOB提案されたTAKISAWA 受け入れ表明”. 朝日新聞. 2023年9月16日閲覧。
- ^ “TAKISAWA TOB受け入れ ニデック傘下で新たな成長戦略”. 山陽新聞 (2023年9月13日). 2023年9月16日閲覧。
- ^ “旋盤メーカーへのTOB成立へ ニデック、工作事業を拡大”. 共同通信 (2023年10月27日). 2023年10月30日閲覧。
- ^ Shinichi Uchida (2023年11月14日). “ニデック、TAKISAWAへのTOBが成立”. ロイター通信 2023年11月16日閲覧。
- ^ “ニデック、TAKISAWAへのTOBが終了”. 日本経済新聞 (2023年11月14日). 2023年11月16日閲覧。
- ^ “【速報】京都タワー、4月から「ニデック京都タワー」に 京阪HDから命名権取得”. 京都新聞 (2024年3月19日). 2024年3月19日閲覧。
- ^ “第153回国会 参議院 厚生労働委員会 第12号 平成13年12月6日”. 国会会議録検索システム. 2023年3月1日閲覧。
- ^ a b c d “JMIU日本電産事件解決のご報告 | 京都第一法律事務所/創立60年の確かな実績|京都弁護士会所属”. web.archive.org (2021年4月20日). 2022年7月16日閲覧。
- ^ (2)「人の倍働く」信条の日本電産が大転換 グローバルな競争に勝つための残業ゼロ 産経新聞 2017年5月2日配信 2021年6月3日閲覧。
- ^ 日本電産、残業ゼロに向け1000億円投資の背景 日経ビジネス 2017年2月24日配信 2021年6月3日閲覧。
- ^ a b 朝日新聞社 (2008年4月23日). “「休みたいならやめればいい」急成長の日本電産社長”. 2008年4月24日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月2日閲覧。
- ^ a b ジェイ・キャスト (2008年4月26日). “「休みたいなら辞めろ」発言は言語道断!連合会長、日本電産社長を批判”. 2008年5月2日閲覧。
- ^ ジェイ・キャスト (2008年4月26日). “「休みたいなら辞めろ」発言は暴論? 正論?ネットで波紋広がる”. 2008年5月2日閲覧。
- ^ 日本電産 (2008年4月28日). “朝日新聞の記事(2008年4月24日朝刊)について”. 2008年5月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2008年5月2日閲覧。
- ^ a b ジェイ・キャスト (2008年4月28日). “日本電産社長「休みたいなら辞めろ」発言を否定”. 2008年5月2日閲覧。
- ^ 日本電産 (2008年4月28日). “2008年4月24日付け一部報道記事について”. 2009年6月8日時点のオリジナルよりアーカイブ。2022年1月25日閲覧。
- ^ 日本電産株式会社による資本・業務提携提案に対する当社労働組合からの反対意思表明文受領のお知らせ (PDF) 東洋電機製造ニュースリリース 2008年12月8日配信 オリジナルの2013年7月23日時点でのアーカイブ。
- ^ 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、56, 57頁。
- ^ 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、191頁。
- ^ 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、82頁。
- ^ a b c 永守重信『人を動かす人になれ!すぐやる、必ずやる、出来るまでやる』三笠書房、134, 136頁。
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