タミル・イーラム解放のトラ
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概要
スリランカ北部と東部にタミル人の独立国家タミル・イーラムを建国し、スリランカからの分離独立の獲得を主張して設立された[2]。インド共産党毛沢東主義派と連携している[3]という説がある。宗教的には世俗主義でマルクス・レーニン主義の影響を受けている[4][5][6]。
リーダーはヴェルピライ・プラバカラン。兵力は約9,000名とされていたが、2004年にカルナ派分離により、2006年時点で約4,000名と推定された[7]。世界タミル協会、世界タミル運動、在カナダ・タミル人協会連盟等の国際組織から合法的に開設された銀行口座を通して資金援助を受け、外貨獲得のために相手を問わない武器輸出を行っていた独立国家共同体(CIS)諸国や2006年から07年にかけて北朝鮮からも対戦車砲などの武器を調達していた。
保有武器は小火器が主体だが、戦車や、高速艇や潜水艇等の船舶、COIN機を中心とした小型航空機も有していた。
スリランカ北部と東部の沿岸州で軍事行動を展開していたが、ノルウェーを仲介して成立した停戦が破棄された後、政府軍の攻撃で組織的な軍事行動の範囲を狭め、2008年11月には約20年ぶりに政府軍が北部の西海岸を奪還、事実上の首都として機能してきたキリノッチも陥落した。
そして2009年5月17日にLTTEは敗北宣言をし、スリランカ政府とLTTEの四半世紀以上に亘る内戦は事実上終わりを告げた。19日にはプラバカラン議長の遺体が発見された[8]。24日にはLTTEの国際関係部門のトップが声明を出し、議長の死亡を公式に認めた。声明では「我々は暴力に頼ることを諦め、民主的なプロセスを経てタミル人の民族自決権獲得を目指すことで合意した」としている[9]。
- ^ “「解放のトラ」最高指導者殺害…スリランカ、内戦終結宣言”. YOMIURI ONLINE. 読売新聞社 (2009年5月18日). 2009年5月18日閲覧。
- ^ なお、2003年の政府との和平交渉において、『分離独立』は放棄し、連邦制を採用することで合意した
- ^ 『インドで台頭する極左武装組織毛沢東派』世界日報 2006/7/8
- ^ Bermana, Eli; David D. Laitin (2008). “Religion, terrorism and public goods: Testing the club model”. Journal of Public Economics 92 (10-11): 1942–1967. doi:10.1016/j.jpubeco.2008.03.007.
- ^ Pape, Robert (2006). Dying to Win: The Strategic Logic of Suicide Terrorism. Random House. ISBN 978-0-8129-7338-9
- ^ Laqueur, Walter (2004). No end to war: terrorism in the twenty-first century. Continuum. ISBN 0-8264-1656-X
- ^ a b 「知恵袋2007」朝日新聞出版
- ^ “Prabhakaran's body found - Army Chief”. スリランカ国防省ウェブサイト (2009年5月19日). 2009年5月26日閲覧。
- ^ “Tamil Tigers admit leader is dead”. BBC NEWS (2009年5月24日). 2009年5月26日閲覧。
- ^ 「スリランカQ&A」非暴力平和隊・日本
- ^ a b c d 「定例会報告 スリランカ紛争」AWC通信 2000年8月号
- ^ a b c d e f g h i j k l m n o p q r s t u v w x y z aa ab ac ad ae af ag ah ai aj ak al 「アジア・アフリカの武力紛争-共同研究会中間成果報告-」第11章 日本貿易振興機構アジア経済研究所
- ^ a b 東方観光局
- ^ a b 「復興を遅らせるスリランカの深刻な民族対立」
- ^ a b スリランカの歴史-1994年8月~97年12月(独立後5)- 松田 哲 の 国際関係論研究室
- ^ a b c d e f g h i j 軍事研究2007年6月号「『タミル・イーラム解放の虎』の空爆作戦」
- ^ a b c 「政治動向」日本貿易振興機構
- ^ 浜口恒夫<コラム15>「スリランカのタミル・イーラム(国家)解放の虎」 内藤雅雄・中村平治編『南アジアの歴史 -複合的社会の歴史と文化-』有斐閣 2006年 271頁
- ^ 『主要な出来事』在スリランカ日本大使館、『スリランカの歴史』松田 哲
- ^ 2007年3月26日の産経新聞掲載記事より
- ^ 『LTTE「英雄の日」等に伴う注意喚起』外務省海外安全ホームページ
- ^ http://blog.livedoor.jp/emasutani/archives/50643673.html
- ^ 「学校をやめた子どもが、次々と兵士に」日本ユニセフ協会
- ^ 『2002年12月20日付けのスリランカに関する報告書』『2007年5月付け声明』アムネスティ
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