ウェンブリー・セントラル駅
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/09 14:01 UTC 版)
歴史
- 1837年7月20日、ロンドン・アンド・バーミンガム鉄道が開通。
- 1842年、サドベリー (Sudbury) 駅として開設。
- 1882年5月1日、サドベリー・アンド・ウェンブリー (Sudbury & Wembley) 駅と改称。
- 1910年11月1日、ロンドン・アンド・ノース・ウェスタン鉄道新線(ワットフォード直流線の前身)の開業に合わせて、ウェンブリー・フォア・サドベリー (Wembley for Sudbury) 駅と改称。
- 1917年4月16日、ロンドン・アンド・ノース・ウェスタン鉄道新線を利用したベーカールー線の乗り入れ開始。
- 1936年、ショッピング・アーケードとともに地上の駅舎が改築が着手される。
- 1948年、オリンピック開催の準備としてウェンブリー・スタジアムの改修が進められる。
- 1948年7月5日、ウェンブリー・セントラル駅と改称。
- 1960年代、駅プラットフォームの上を塞いで駅前広場 (Station Square) が設けられ、ほぼ現在のレイアウトが形作られる。
- 1982年9月24日、ベーカールー線乗り入れ中止。
- 1984年6月4日、ベーカールー線乗り入れ再開。
- 2007年11月、駅の管理がシルバーリンクからロンドン地下鉄へ移管される。
- 2008年6月、再開発のため、1936年から1948年にかけて建設された駅舎の解体が着手される。
- 2009年2月、サザンが運行するイースト・クロイドン行きの列車の停車本数が増え、月曜日から土曜日の日中は毎時1本となった。
運行
ウェンブリー・セントラル駅は、(近年まで1940年代のショッピング・アーケードを挟んで)駅舎前の道であるハイ・ロードが駅付近で高い位置に上がっているため、また、プラットフォームが駅前広場となっている人工地盤の下に塞がれているため、あたかも地下鉄駅であるように見えるが、実際には周辺の土地と同じかそれよりも高い位置にあり、1960年代におけるウェスト・コースト本線の電化の時期に現在の姿に改築されている。この区間はウェスト・コースト本線の急行線、緩行線とワットフォード直流線の三複線となっており、この駅はユーストン駅からみて最初の全ての線路にホームを持つ駅である。
ウェスト・コースト本線のプラットフォームである3番から6番線を列車が高速で通過すると風洞のような効果で、プラットフォーム上の乗客に危険な風が起こる。このため、これらのプラットフォームは停車する列車が接近したときにだけ開かれるようになっている。当駅で降車した乗客はいったんプラットフォームの端に誘導された後、スタッフの指示に従って駅から出ることになる。プラットフォームへの扉が開くのは、列車の到着予定時刻の5分前からである。
2006年には、安全に配慮した設備の近代化が行なわれた[5]。
ウェンブリー・スタジアムで大きなスポーツ・イベントや政治集会、コンサートなどがある際には、通常は通過している列車がこの駅に臨時停車することがある。しかし、アヴァンティ・ウェスト・コーストの列車については駅のホーム長を超え、停車すると客の乗降に時間がかかってしまうため、同社の列車は当駅への臨時停車はせず、代わりにワットフォード・ジャンクション駅かミルトン・キーンズ・セントラル駅 に臨時停車してロンドン・ノースウェスタン・レールウェイの列車との乗り換えを可能にしている。なお、こういった日には鉄道警察の警察官が、この駅や、ワットフォード・ジャンクション駅とユーストン駅の間を運行する列車内に配置される。
改修工事
2006年には、駅のロンドン側の端(南端)に、C Spencer Ltd によって乗客用の跨線橋が設けられ、ウェンブリー・スタジアムでイベントがある日に臨時通路として使用されるようになった。通常のアクセスは駅の「カントリー」側の端(北端)にある。つまり、この跨線橋は通常は閉鎖されていて、スタジアムが使用される日にだけ使用されるものである[6]。
また、最近1番線と2番線のプラットフォームの床が改修され、彫刻が施されたスチールのクラッディングパネルが設置された。駅職員が使用する施設も新しくなり、公衆トイレも設置された。
2011年から2012年にかけて、オリンピックに向けた準備として、駅舎の入口から1番線と2番線のプラットフォームまで、2基のエレベーターと1基の車いす用階段昇降機が新設され、初めて段差のない移動ルートが確保された。トイレもバリアフリーなものに改修された。また、プラットフォーム2本の8両編成対応への延長も行なわれた。改修計画には全体で250万ポンドが投じられた[7]。
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- ^ “Safety boost as London Underground to take control of 11 Silverlink stations”. Transport for London (2006年12月5日). 2013年2月5日閲覧。
- ^ “Step free Tube Guide (PDF)”. Transport for London. 2015年6月3日時点のオリジナルよりアーカイブ。2020年8月9日閲覧。
- ^ a b c “Multi-year station entry-and-exit figures (XLS)”. London Underground station passenger usage data. ロンドン交通局 (2014年). 2015年3月31日閲覧。
- ^ a b c d e “Station usage estimates”. Rail statistics. Office of Rail Regulation. 2015年3月31日閲覧。 注記:統計手法は年により異なる場合がある。
- ^ “wembleyway newsletter”. London Borough of Brent. p. 3 (2005年11月). 2011年10月1日時点のオリジナルよりアーカイブ。2013年2月5日閲覧。
- ^ “Wembley Central Station Plan”. Network Rail. 2013年2月5日閲覧。
- ^ “Wembley Central station to be step-free in time for the Olympics” (2011年9月1日). 2013年2月5日閲覧。
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