本紀とは? わかりやすく解説

ほん‐ぎ【本紀】

読み方:ほんぎ

紀伝体歴史で、帝王1代の事跡記したもの。→世家(せいか) →列伝


紀伝体

(本紀 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/25 09:05 UTC 版)

紀伝体(きでんたい)は、東アジア歴史書の書式の一つ。中国の正史(いわゆる二十四史)はすべて紀伝体である。


  1. ^ 武田泰淳『司馬遷 史記の世界』中公文庫
  2. ^ 後漢書の光武本紀に倭王への漢委奴国王印下賜が書かれているなどがその例である。
  3. ^ 岡田『世界史の誕生』ちくま文庫、元版は1992、筑摩書房
  4. ^ 岡田1992
  5. ^ 『宋史』巻一、本紀第一、太祖一には先祖が微官で猛将だった祖父が出世したことを述べたあと、趙匡胤が生まれた時に「赤光繞室,異香經宿不散,體有金色,三日不變。」とある。
  6. ^ このため、『三国志』には魏の重臣として魏の歴史を書くのに欠かせない存在であるはずの司馬懿司馬昭などの伝は立てられていない(やがて書かれるはずの『晋書』の本紀に記載されるべき人物であるから。ただし、六朝時代の混乱ゆえに『晋書』の編纂は晋の滅亡の数百年後になった)。
  7. ^ 武田泰淳『司馬遷 史記の世界』中公文庫
  8. ^ 『史記』(集英社・世界文学大辞典)執筆・福島吉彦、集英社、1998年
  9. ^ 『三国志』蜀書先主伝
  10. ^ 『三国志』呉書第一孫破虜討逆伝
  11. ^ 『三国志』呉書呉主伝
  12. ^ 列伝第一・后妃上伝・宣穆張皇后伝
  13. ^ 『元史』列伝第一・后妃伝一・太祖后孛児台(ボルテ)旭真(ウジン)伝。旭真(ウジン)は漢語「夫人」に由来するモンゴル語で貴人の妻の敬称。
  14. ^ 福島1998
  15. ^ 岡田1992
  16. ^ 飯田忠彦『大日本野史』第275巻任侠列伝、曽呂利新左衛門伝・前田利太伝。飯田忠彦『野史 第5巻 3版』日本随筆大成刊行会、昭和4-5、国立国会図書館デジタルコレクションより
  17. ^ 『宋書』倭国伝
  18. ^ 『宋史』巻四百九十一、列伝第二百五十、外国七・日本伝
  19. ^ 重複を避けるためもあって、一つの事柄を複数人の伝に書き分けたり不名誉な事柄を本人の伝に書かず他の箇所に書いたりする例があり、たとえば「三国志」では魏の曹仁が呉の朱桓に大敗したことは曹仁伝ではなく朱桓伝に記載されている。坂口和澄「正史三國志群雄銘銘伝」光人社、2005年、P375
  20. ^ 倉西裕子「『日本式紀伝体』は存在した - 二本の史書を一対とする編纂記述様式」『記紀はいかにして成立したか - 天の史書と地の史書』講談社選書メチエ、講談社2004年、pp. 46-59。 ISBN 9784062583015


「紀伝体」の続きの解説一覧

本紀(ほんぎ)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/28 04:02 UTC 版)

紀伝体」の記事における「本紀(ほんぎ)」の解説

皇帝や王などの支配者関した出来事年毎記述する。『史記』の「高祖本紀」「秦始皇本紀」など。本来は必ずしも正統天子についてのみの項ではなく、その勢力天下を覆う者についても立てられた。『史記』の「項羽本紀」などがその例である。『漢書』は「帝紀」と「后紀」の二本立てになっている。『史記』の「秦本紀」、『三国志』の「武帝紀」など、本人生前皇帝名乗っていなくとも子孫が皇帝となり帝号を贈られ場合は本紀に入れ慣例がある。

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本紀(『元朝実録』他)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:55 UTC 版)

元史」の記事における「本紀(『元朝実録』他)」の解説

『進元史表』には「上は太祖チンギス・カン)より下は寧宗(リンチェンパル・カアン)まで、十三実録の文に拠り百巻余りの粗完の史を成す」とあり、『元史』の雛形が「十三実録」すなわち太祖太宗定宗憲宗世祖成宗武宗仁宗英宗泰定帝明宗文宗寧宗元朝歴代実録原史料に編纂されたものであったとわかる。 元朝実録世祖クビライの治世編纂始まったクビライ存命中には完成せず、成宗テムル治世始めて世祖実録並びに太祖実録』・『太宗実録』・『定宗実録』・『睿宗実録』・『憲宗実録』が完成した以後元朝歴代皇帝前代皇帝実録編纂するのが慣例となり、明朝時代には「十三実録」が残される至った。 この『元朝実録』は散逸して現存していないが、『元史』各本紀が各『実録』の性格そのまま引き継いでいるであろうことは多く研究者指摘している。すなわち、各朝『実録』は今上帝先帝事蹟纏めて編纂させるものであるため、基本的に「現政権にとって都合の悪い事実記されない」という共通点有しており、『元史』の各本紀もこの特徴継承している。1例を挙げると、英宗政権によって編纂された『仁宗実録』を元とする「仁宗本紀」は、「仁宗息子英宗即位させるため、武宗諸子(後の明宗文宗)を冷遇排除した事実徹底的に排除して編纂されているが、逆に文宗政権によって編纂された英宗から明宗の『実録』を元にする本紀はその間経緯包み隠さず記している。 また、当然のことながら最後の皇帝ウカアト・カアン順帝トゴン・テムル)には『実録』が存在せず、そのため第一次編纂の後に編纂官が各地採録収集した資料元に編纂されている。このような編纂経緯のため「順帝本紀」は他の本紀に比べて記述一貫性がなく、他の書物比較検討なしに記事間の脈絡見出すことはほとんど不可能と評されている。

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