gの値とは? わかりやすく解説

g(k)の値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/13 16:52 UTC 版)

ウェアリングの問題」の記事における「g(k)の値」の解説

全ての自然数自然数の k 乗べきの s 個の和で表せるとしたとき、最小の s の値を(全ての k に対して)g(k) で表すこととする。g(1) = 1 であることに注意する簡単な計算により、7 は 4 個の平方数23 は 9 個の立方数7919 個の 4 乗数で表すことがわかるので、これらの例から g(2) ≥ 4, g(3) ≥ 9, g(4)19 であることがわかる。ウェアリングはこれらの値が実際全ての自然数に対して表すことが可能ではないか予想した1770年ラグランジュの四平方定理は、全ての自然数多くとも 4 個の平方数の和で表現できる主張しており、前述通り 3 個の平方数では表現できないため、この定理から g(2) = 4 であることがわかる。ラグランジュの四平方定理は、ディオファントスの『算術(Arithmetica)』のクロード・バシェによる1621年版の中で予想されている。フェルマー証明した主張したが、出版はされていない年月経て段々と複雑で高度化した証明法が使われるようになり、様々な境界判明してきた。例えば、リウヴィルは g(4)大きくとも 53 であることを示したハーディリトルウッドは、十分に大きな自然数に対して多くとも 19 個の 4 乗数の和で表されることを示した。 g(3) = 9 であることは1909年から1912年にかけて、アーサー・ウィーフェリッチ(英語版)(Arthur Wieferich) とオーベリィ・ケンプナー(英語版)(A. J. Kempner)により示された。1986年には、g(4) = 19 がラマチャンドラン・ブラスブラマニアン(英語版)(R. Balasubramanian)、ドレス(F. Dress)とジャン・マーク・デショワラー(英語版)(J.-M. Deshouillers)により示された。1964年には、g(5) = 37陳景潤により、g(6) = 731940年にスバッヤ・ピライ(英語版)(Pillai)により示された。 [x] と {x} でそれぞれ x の整数部分分数部分を表すとする。2k[(3/2)k]-1<3k であるので、2k と 1k だけが、この数を表すことに使うことができ、もっとも簡潔な表現(和を取る、べき乗整数の個数が最小となる表現)は [(3/2)k]-1 個の 2k と 2k-1 個の1k の和であるから、これにより g(k) は少なくとも 2k + [(3/2)k] − 2 よりも大きい。有名なレオンハルト・オイラーの息子であるJ. A. オイラーは、1772年頃に、実際、g(k) = 2k + [(3/2)k] − 2 であることを予想した。後日、レオナルド・ディクソン(英語版)(Dickson)、ピライ、R. ルブグンダイ(英語版)(R. K. Rubugunday)、イワン・ニベン(英語版)(Ivan M. Niven) や他の数学者らにより、以下のことが示された。 2 k { ( 3 / 2 ) k } + [ ( 3 / 2 ) k ] ≤ 2 k {\displaystyle 2^{k}\{(3/2)^{k}\}+[(3/2)^{k}]\leq 2^{k}} のとき、 g ( k ) = 2 k + [ ( 3 / 2 ) k ] − 2 {\displaystyle g(k)=2^{k}+[(3/2)^{k}]-2} 2 k { ( 3 / 2 ) k } + [ ( 3 / 2 ) k ]> 2 k {\displaystyle 2^{k}\{(3/2)^{k}\}+[(3/2)^{k}]>2^{k}} かつ [ ( 4 / 3 ) k ] [ ( 3 / 2 ) k ] + [ ( 4 / 3 ) k ] + [ ( 3 / 2 ) k ] = 2 k {\displaystyle [(4/3)^{k}][(3/2)^{k}]+[(4/3)^{k}]+[(3/2)^{k}]=2^{k}} のとき、 g ( k ) = 2 k + [ ( 3 / 2 ) k ] + [ ( 4 / 3 ) k ] − 2 {\displaystyle g(k)=2^{k}+[(3/2)^{k}]+[(4/3)^{k}]-2} 2 k { ( 3 / 2 ) k } + [ ( 3 / 2 ) k ] > 2 k {\displaystyle 2^{k}\{(3/2)^{k}\}+[(3/2)^{k}]>2^{k}} かつ [ ( 4 / 3 ) k ] [ ( 3 / 2 ) k ] + [ ( 4 / 3 ) k ] + [ ( 3 / 2 ) k ] > 2 k {\displaystyle [(4/3)^{k}][(3/2)^{k}]+[(4/3)^{k}]+[(3/2)^{k}]>2^{k}} のとき、 g ( k ) = 2 k + [ ( 3 / 2 ) k ] + [ ( 4 / 3 ) k ] − 3 {\displaystyle g(k)=2^{k}+[(3/2)^{k}]+[(4/3)^{k}]-3} 2k{(3/2)k} + [(3/2)k] > 2k となるような k の値は知られていない。クルト・マーラー(英語版)(Kurt Mahler)はそのような k が存在して有限しかないことを証明し、クビナ(Kubina)とウンダーリッビ(Wunderlich)は、そのような k は k > 471,600,000 である必要があることを示した。この結果受けて第一場合しか起こり得ないではないか、すなわち、正の整数の k に対し、 g ( k ) = 2 k + [ ( 3 / 2 ) k ] − 2 {\displaystyle g(k)=2^{k}+[(3/2)^{k}]-2} となるのではないか予想されている。 g(k)最初いくつかを以下に列挙する。 1, 4, 9, 19, 37, 73, 143, 279, 548, 1079, 2132, 4223, 8384, 16673, 33203, 66190, 132055 ... オンライン整数列大辞典数列 A002804.

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G(k)の値

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ウェアリングの問題」の記事における「G(k)の値」の解説

G(k)境界4 = G(2) = 4 4 ≤ G(3)7 16 = G(4) = 16 6 ≤ G(5)17 9 ≤ G(6)24 8 ≤ G(7)33 32 ≤ G(8)42 13 ≤ G(9)50 12 ≤ G(10)59 12 ≤ G(11)67 16 ≤ G(12)76 14 ≤ G(13)84 15 ≤ G(14)92 16 ≤ G(15)100 64 ≤ G(16)109 18 ≤ G(17)117 27 ≤ G(18)125 20 ≤ G(19)134 25 ≤ G(20)142 G(k) は、全ての分大きな(英語版整数を(つまり、ある定数よりも大きな全ての整数を)、自然数の k 乗の多くとも s 個の和で表すことができるような、最小整数 s の値として定義されるハーディリトルウッド仕事から、 G(k) は g(k)使い研究された。平方数は 0, 1, 4 (mod 8) に合同であるので、7 (mod 8) に合同整数は 3 個の平方数の和として表すことができない。これは G(2) ≥ 4 を意味する全ての k に対して G(k) ≤ g(k) であるので、これは G(2) = 4 を意味するハロルド・ダヴェンポートは、1929年、G(4) = 16 であることを、1, 2, ..., 14 (mod 16) に合同な十分大きな数は 4 乗数14 個の和として表すことができることを示すことで証明した。他の k に対して、G(k)境界があることは知られているが、G(k)正確な値は分かっていない。

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