【テイルシッター】(ているしったー)
Tail sitter
転換式航空機あるいはVTOL機の一種で、離着陸時に機体を上方へ向ける形式の航空機。
機体をまるごと方向転換するため、ティルトローターや推力偏向ノズル、リフトファン、リフトジェットといった複雑な機構を必要とせず、他の方式のVTOLに比べて信頼性や推力重量比を向上させることができるとされた。
このことから第二次世界大戦末期のドイツで構想されていたが、資料を接収した国で冷戦初期に研究され、アメリカではXFV-1やXFY-1、フランスではコレオプテールなどといった機体が試作された。
しかし、地上では機体が直立した状態になるため、パイロットの乗降やペイロードの積み下ろし、整備・補給等の作業性に難がある。
また、トラクター式の機種ではダウンウォッシュの影響が大きく、ジェットエンジンの場合は安定性が悪い。
これらの問題点から、スムーズな姿勢転換は困難であった。
さらにパイロットは真上しか見えないこともあって着陸操縦が非常に困難であり、実用化はされていない。
C.400P-2 アター・ボラン
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