proposition
「proposition」とは、提案・計画・陳述のことを意味する英語表現である。
「proposition」とは・「proposition」の意味
「proposition」とは、ビジネスでの提案や計画、議論や証明における陳述を意味する英語表現である。論理や数学の命題、定理という意味も持つ。はっきりとした条件を示しての提案というニュアンスのあるフォーマルな表現で、日常的な会話ではあまり用いられない。「a proposition」とすると「処理や考慮が必要な事柄」や「仕事上の問題」を指す表現となる。「proposition」は「提案する、求婚する」を表す「propose」の名詞形であるが、「求婚」という意味では用いられない。かなり略式の言い回しで「異性への性的な誘いかけ」を指すこともあるが、一般的には使用されない。なお「proposition」は通常名詞として用いられるが動詞としても使うことができ、その場合は「人に計画を提案する」という意味となる。
「proposition」の発音・読み方
「proposition」の発音記号は「prɑpəzíʃən」である。カタカナでは「プロポジション」と表記されることが多いが、実際の発音は「プラァパァズィシャン」に近いものとなる。「p」は唇を閉じたところから急に息を出すようにして「プッ」と音を出す。「r」は舌先を巻きながら「ル」の音を出し、「ɑ」は短く「ア」と発音する。「rɑ」と続けると「ラァ」という音となる。「p」は先頭の「p」同様に「プッ」という音、「ə」は口をあまり開けずにあいまいに出す「ア」の音で、「pə」と続けて「パァ」となる。
「z」は舌先を前歯の裏に付けながら「ズ」と発音し、「i」は「エ」と「イ」を同時に言うようにして「イ」の音を出す。「zi」と続けると「ズィ」となる。「i」の部分にアクセントがあるため、「イ」の音を強めに出すとよい。「ʃ」は息の音だけで「シュ」と発音し、「ə」は弱い「ア」の音を出す。「ʃə」と続けて「シャ」となる。「n」は口からではなく鼻から息を出すようにして「ン」と発音する。
「proposition」の語源・由来
「proposition」はラテン語で「前に」を意味する「pro」と、同じくラテン語で「置く」を意味する「pono」の二つの言葉を語源とする。「前に置く」を表す「propono」は「見えるところに置く」という意味でも使われだし、古期フランス語で「提示する」という意味の「proposer」へと変化した。それが英語圏で「propose」へと変化し、名詞を作る接尾語の「tion」が付いて「提示、提案」を表す言葉となった。「proposition」と「proposal」の違い
「proposition」と「proposal」はどちらも「提案」という意味を持ち、ともに「propose(提案する)」の名詞形であるが「proposition」の方がより硬い表現となる。「proposition」はしっかりとした条件を示すことのできる提案を意味し、ビジネスでの提案を表すことが多い。「提案書、企画書」という意味でも用いられ、相手に対して概要を説明できるような計画や、仕事の申し出を指す言葉である。
「proposal」も公式な提案を表す言葉だが、相手が承諾するだろうという自信があってする提案というニュアンスがある。「proposition」と違って用途はビジネスシーンに限らず、「結婚の申し込み」という意味でも使用される。
「proposition」の同義語・類義語
「proposition」と同じように「提案」という意味をもつ英語表現には次のようなものがある。・「suggestion」
「suggestion」には「提案、提唱、見込み」という意味がある。アドバイスやアイデアを助言するというニュアンスがあり、議論の余地のある提案を指す。ビジネスに限らず幅広く使用される。
・「offer」
「offer」は「提案する、提供する」という意味の動詞である。値引きやサービスの提案、提供という意味で使用され、相手にとって良いと思われるものを差し出すことを表す。
「proposition」の略語とは
「proposition」は「EVP」や「USP」のようなビジネスシーンで用いられる略語の一部として使用されており、その場合「P」と略される。「EVP」は「Employee Value Proposition」の略語で、従業員に対して会社が提案する価値のことを表す。「USP」は「Unique Selling Proposition」の略語で、商品やサービスの持つ独自のメリットのことを指す言葉である。「proposition」を含む様々な用語の解説
「proposition」を含む用語には次のようなものがある。「Value proposition」とは
「Value proposition」は「顧客価値」という意味である。企業が顧客に対して、製品やサービスの独自性や価値を提示することを指し、それらを客が購入することで客にもたらされるメリットのことを表す言葉である。「価値提案」とも言う。
「Business proposition」とは
「Business proposition」とは「事業案」を意味する表現である。ビジネスや商売の具体的な展望を提示することを表す言葉で「経営企画」と日本語訳されることもある。
「proposition」の使い方・例文
「proposition」を使用した文には以下のような例が挙げられる。・a proposition to carry it out
それを実行しようという提案
・a negative proposition
否定命題
・Let me have your thoughts on the proposition.
その提案についてのあなたの考えをどうか聞かせて。
・I'd like to be strongly in favor of the proposition.
私はその提案を強く支持したい。
命題
(Proposition から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/03/17 03:34 UTC 版)
注釈
出典
- ^ 小学館デジタル大辞泉「命題」2
- ^ 詳しくは数学書における「命題」項目を参照
- ^ 小学館デジタル大辞泉「命題」3
- ^ 山川偉也「西周『致知啓蒙』に見る西洋形式論理学の本邦への導入について(共同研究 : ことばと理論(II))」『総合研究所紀要』第19巻第3号、1994年3月30日、35-46頁、CRID 1050564287545307264、ISSN 09187758。
- ^ 三省堂・大辞林(第三版)「命題」『②英語propositionの訳語として西周が考案。「百学連環」(1870-71年)にある』
- ^ “the conception we associate with the word ‘proposition’ may be something of a jumble of conflicting desiderata,”Lewis, David K.,1986, On the Plurality of Worlds, Oxford: Blackwell. p. 54
- ^ "Propositions" McGrath, Matthew and Devin Frank, The Stanford Encyclopedia of Philosophy (Winter 2020 Edition), [2]
- ^ 小説神髄(上)文体論。小学館日本国語大辞書「命題」
- ^ 精選版日本国語大辞典「命(めい)」③、あるいは小学館デジタル大辞泉「命(めい)」漢字項目2.3.5[3]
- ^ 精選版日本語大辞典(小学館)「命題」。なお井上哲次郎・有賀長雄ら編「哲学字彙」(1881)では「演題」は「推測式」に改訳されたが「命題」はそのまま取り入れられ、明治20年(1887)以降に一般化したとする。
- ^ 堀達之助「英和対訳袖珍辞書」改正増補(明治2、出版:蔵田屋清右衛門)P.322、国立国会図書館蔵[4]
- ^ 高崎金久『数理論理学入門』「Ⅲ.命題論理の意味論(その1)」1.1.1 命題とは何か[5]
- ^ 高崎金久『数理論理学入門』「Ⅲ.命題論理の意味論(その1)」1.1.1 命題とは何か[6]
- ^ A. G. Hamilton, Logic for Mathematicians, Cambridge University Press, 1980, ISBN 0521292913
- ^ * 伏見康治「第I章 数学的補助手段 6節 命題算、集合算 p.50」『確率論及統計論』河出書房、1942年。hdl:10787/00033830 。"応用数学第8巻"。 ISBN 9784874720127 2024-01-18閲覧。
- ^ 小学館・デジタル大辞泉「定立」
- ^ 小学館・日本大百科全書「テーゼ」加藤尚武(ニッポニカ)
- ^ 高井一「空言舌言 百七十三、至上命題」2009/11/27
- ^ 新潮社、大正15年11月5日発行、P.65、この他P.195には「最上の命題」の用例あり。
- ^ 神戸大学新聞記事文庫[7]
- ^ 第90回衆議院本会議(昭和21年6月24日)中野四郎
- ^ 竹山美宏「数学書の読み方」(森北出版、2022.3.8)P.P.7-8
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