鞭毛細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 17:54 UTC 版)
鞭毛細胞は、遊走子 (鞭毛をもつ胞子) や配偶子など生活環の一時期に限られる (ウミイカダモ属のみは栄養体が鞭毛をもつ)。鞭毛細胞はふつう裸であるが、ヒビミドロ目の一部では、プラシノ藻に一般的な有機質鱗片(方形型)で覆われている。鞭毛細胞のうち、配偶子はふつう2本鞭毛性、遊走子は4本鞭毛性であるが (右図)、2本鞭毛性の鞭毛細胞が無性的に栄養体に発生することもある。ハネモ目の一部では、多数の鞭毛が冠状に生じた (冠鞭毛 stephanokont) 遊走子を形成する。 鞭毛装置は基本的に回転対象の交叉型であり、向かい合う基底小体は上から見て半時計方向にずれて配置している (反時計回り型 counterclockwise, CCW;11/5時型 11/5 o’clock)。ふつう鞭毛細胞は眼点をもち (ハネモ目の遊走子など眼点を欠くものもある)、配偶子は正の走光性、動接合子や遊走子は最終的には負の走光性を示すことが多い。
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鞭毛細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/07/25 16:56 UTC 版)
鞭毛細胞としては、2本鞭毛性の配偶子のみが存在する (右図)。2個の基底小体は半時計回りにずれており、側部でやや重なって配置する。鞭毛装置は回転対称の交差型であり、基底小体と微小管性鞭毛根の間の角度は小さい (スミレモ目やシオグサ目と共通)。配偶子は眼点をもち、正の走光性を示すが、接合後の動接合子は負の走光性を示す。
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鞭毛細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/01 02:41 UTC 版)
鞭毛細胞はふつう遊走子 (鞭毛をもつ胞子) や配偶子として生活環の一時期にのみ生じるが、オオヒゲマワリ目では栄養細胞が鞭毛をもつものが多い (クラミドモナス属など)。鞭毛細胞はふつう細胞外被を欠くが、オオヒゲマワリ目ではしばしば糖タンパク質性の細胞壁 (テカともよばれる) をもち、またカエトペルチス目の遊走子はときに有機質鱗片で覆われる。鞭毛細胞はふつう細胞頂端から生じる2または4本の等鞭毛をもつが (右図2)、不等長2本の鞭毛をもつ例もある。ペアとなる基底小体は、ふつうほぼ反対方向に伸びているが、並行に前方へ伸びているものもいる。鞭毛装置は基本的に回転対象の交差型であり、向かい合う基底小体は上から見て直線上に (直線型, directly opposed, DO; 12/6時型, 12/6 o’clock)、または時計回り方向にずれて (時計回り型, clockwise, CW; 1/7時型, 1/7 o’clock) 配置しているものが多い。例外的に、サヤミドロ目の遊走子や精子では、細胞前部から多数の鞭毛が輪状に生じている (冠鞭毛性 stephanokont)。
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鞭毛細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/14 18:31 UTC 版)
ハネモ目における鞭毛細胞としては、配偶子と遊走子が知られる。配偶子は、細胞頂端から対向して生じる2本の鞭毛をもつ。基底小体は上から見て反時計回りにずれて配列しており、鞭毛装置は回転対称の交叉型。一方、遊走子はふつう多数の鞭毛を冠状につけた冠鞭毛性(stephanokont)であるが (右図)、カイガラミドリイト属の遊走子は頂端から生じる4本の鞭毛をもつ。またミル属やイワヅタ属、サボテングサ属などにおいては鞭毛細胞は配偶子のみであり、遊走子は形成しない。
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鞭毛細胞
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/12/05 23:22 UTC 版)
褐藻は、遊走子や配偶子などの形で鞭毛をもつ細胞を形成する。他の不等毛藻と同様、鞭毛細胞はふつう管状小毛が付随する前鞭毛とこれを欠く後鞭毛をもち、細胞腹面(側面)から生じている。鞭毛の先端は、軸糸の中心微小管対のみが伸長している部分であるアクロネマとなっている。アクロネマは、有性生殖における雌細胞の認識や、基質への接着に関与していると考えられている。コンブ目やヒバマタ目の精子では後鞭毛が非常に長く、一方でアミジグサ目の精子では後鞭毛がほとんど退化している。鞭毛細胞の葉緑体にはしばしば眼点が存在し、後鞭毛基部の鞭毛膨潤部と相対している。また後鞭毛には緑色の自家蛍光物質が存在し、おそらく走光性に関与している。 鞭毛移行部に、多くの不等毛藻に見られるらせん構造は存在しない。2個の基底小体はほぼ反対方向に向いており、繊維性構造で連結している。基底小体付近からは4本の微小管性鞭毛根 (R1–R4) が伸びており、またバイパッシングルート(bypassing root)とよばれる微小管がR3から基底小体付近を通って後方へ伸びている。また眼点をもたないものでは、R2を欠く。
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