電磁自動空気ブレーキ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/10 23:51 UTC 版)
「空気ブレーキ」の記事における「電磁自動空気ブレーキ」の解説
自動空気ブレーキは編成が長くなると、運転士のブレーキ弁による制動操作(ブレーキ管減圧)が編成後部の車両に行き渡らず、ブレーキ作用が遅延したり弱くなったりする欠点がある。そこで、ブレーキ弁と連動する電磁弁を各車両に設け、編成全体に同時且つ均等なブレーキ力が作用するように改良したものがこの方式である。
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電磁自動空気ブレーキ
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/02/16 07:55 UTC 版)
「自動空気ブレーキ」の記事における「電磁自動空気ブレーキ」の解説
自動空気ブレーキの派生形として、電磁自動空気ブレーキがあり、空気圧指令式の自動空気ブレーキに電気信号による減圧指令により作動する電磁給排弁の減圧を併用する方法である。これは、自動空気ブレーキでは、ブレーキ弁操作の減圧によるブレーキ管の圧力変化の伝播のタイムラグにより、ブレーキ操作から停止までの時間や距離が増大する欠点があり、電磁給排弁を併用することによりブレーキ管の圧力変化の伝播のタイムラグを無くして、編成各車のブレーキの応答性の向上と均等化を図ったものである。 当初はWABCOによって古いP弁やM弁を搭載する車両でブレーキ制御弁をU弁などの高価な機種に換装せず、廉価に長大編成化を実現する手段として研究開発が行われ、1910年代よりアメリカのインターアーバンなどで実用化された。 日本では戦前から試験は行われていたが本格採用には至らず、第二次世界大戦後、国鉄80系電車で国鉄が開発したAERブレーキが16両編成実現の切り札として採用されたことで一気に普及した。 従来通りの操作を必要とするため、電磁直通ブレーキと比較して応答性や操作性で見劣りするが、ブレーキ系統を重複させずに済むこと、従来の自動ブレーキ車とも併結可能なことから、電磁直通ブレーキが一般化した後も、一部私鉄の電車で近年まで採用され続けた。また、国鉄は気動車で主として長大編成化実現の手段として、キハ58系急行形気動車でDAEブレーキ、特急形気動車などでDARSブレーキあるいはCLEブレーキという名称でこれを採用した他、機関車牽引の旅客・貨物列車の高速化実現の手段としても採用されている。 現在の電車では、ブレーキの制御をすべて電気的な信号により行う電気指令式ブレーキが一般的であるが、電磁自動空気ブレーキは客貨車用として現在も多用されており、また電気指令式ブレーキ搭載車であっても非常ブレーキについては、ほとんどの車両で自動空気ブレーキの動作原理に基づくブレーキ機構が搭載され続けている。
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