電子国土webシステム
電子国土Webシステム
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/07 22:36 UTC 版)
電子国土の理念を具現化するツールの一つとして、国土地理院から無償提供されていたソフトウェア。ActiveXコントロールを用いたウェブブラウザのプラグインとしてインストールされる。このソフトウェアは、「地図記号発生型・トポロジ暗示型データによる地図情報システム」(特許第3702444号)に基づく技術を用いて構成されている。すなわち、サーバから配信される唯一の地理情報から、クライアント側において異なる地図表現がなされた地図情報を生成できる機能を有している。実際この機能を用いて、触地図の原稿となるべき情報を国土地理院から配信されてきた背景地図情報から自動的に生成するソフトウェア「触地図原稿作成システム」を国土地理院から試験的に提供している。 電子国土Webシステムのもう一つの特徴的な機能として、地理的・ネットワーク的に分散した複数の電子国土サイトから重ね合わせ情報を取得し、クライアント側で動的に当該情報を参照することが可能である点が挙げられる。また重ね合わせ情報は静的に存在している必要はなく、その都度CGIなどで動的に生成したものを参照することも可能である。 電子国土ポータル開設当初は、電子国土Webシステム周辺の関連技術情報の提供は、試験運用という位置付けで行政機関、教育機関、NPO等に限られていたが、2006年6月末には本運用とし、民間企業や個人でも自由に技術情報を参照できるようになった。 また国土地理院では、2008年6月から、プラグインを必要とせずWebブラウザの機能のみで電子国土にアクセスすることができる、電子国土Webシステムの非プラグイン版の公開を実施している。国土地理院が2014年3月31日まで運営していた地図閲覧サービス(ウォッちず) は、この機構を利用したサイトの典型例であった。
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