読者参加型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/31 21:44 UTC 版)
代表作の『キン肉マン』を始め、ゆでたまごの作品では登場人物などを読者から募集するのが通例となっている。『キン肉マン』の主要キャラクターであるロビンマスクやラーメンマンなども読者応募によるものであり、中井はファンを「3人目のゆでたまご」であると語っている。 ゆでたまごが『キン肉マン』でデビューして間もない頃、読者からのファンレターが来ても返事を書く余裕がなく、担当編集者の中野和雄の発案で、読者の考案した怪獣を漫画に登場させ、主人公のキン肉マンと戦わせることで読者に応えようとした。反響は大きく、のちに作品が怪獣退治からプロレス主体になると「超人募集」として企画は継続され、当初数十通だった応募は回を重ねるごとに数百通・数千通と増えていった。あまりの葉書の量に、当時の嶋田の下宿は床が抜け、引越しを余儀なくされた。 応募作品の選考にあたって、ゆでたまごは極力低年齢の子供のものを採用するようにしたという。ルービックキューブ(キューブマン)など当時の流行に基づいた超人を採用すると、以降は時事や流行を反映した超人が多く応募されるようになった。 やがて『キン肉マン』は読者参加型の流れが出来上がり、『ゆうれい小僧がやってきた!』の「妖怪募集」、『トータルファイターK』の「カオの対戦相手募集」などに続いていく。この方式はゆでたまごの作風として読者に認知され、募集告知を全くせずに新連載を始めても登場キャラクターの応募が送られてくるほどになった。『キン肉マンII世』の開始にあたって行われた超人募集には10万通以上の応募があったと嶋田は述べる。 超人募集は読者を対象としたもの以外にも、『キン肉マン 77の謎』などのムックで他の漫画家や芸能人・格闘家が新超人を考案する企画が数度行われている。テレビ番組『アメトーーク!』内コーナー「キン肉マン芸人」では、お笑い芸人たちが新超人を考案し、ゆでたまごに選考してもらう企画が催された。
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読者参加型
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 05:50 UTC 版)
1990年代から多くの百科事典がCD版やウェブ版へと移行するようになったものの、それらの百科事典はいまだ専門家によって執筆・監修され、出版社によって発行される一方向からのものであることにかわりはなかった。しかし2001年に、ジミー・ウェールズとラリー・サンガーによってウィキペディアが設立されると、この流れは大きく変わった。ウィキペディアはそれまでの百科事典とは異なり、「誰でも」執筆や編集に参加できることを特徴とし、実際にこれによってウィキペディアは大きく成長を遂げ、規模としては世界最大の百科事典となった。またこの成功を受け、ウィキペディアのほかにもいくつかの読者参加型のインターネット百科事典が編纂されるようになった。こうした百科事典の新しい潮流のひとつである、ウィキペディアなどの「誰でも」執筆や編集に参加できることを特徴とするプロジェクトに関しては、従来の百科事典のように専門家や研究者が編纂する体系的書物と比較して、信頼性に問題があるとする指摘がある。同時に、多くのサービスが無料で提供されていることから伝統的な出版業者にとって経営上の不利益をもたらすという指摘もなされている。一方で、ウィキペディアの質を擁護する識者の評価もある。
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