絹本著色足利義詮像とは? わかりやすく解説

Weblio 辞書 > 文化 > 国指定文化財等データベース > 絹本著色足利義詮像の意味・解説 

絹本著色足利義詮像

主名称: 絹本著色足利義詮像
指定番号 1870
枝番 00
指定年月日 1987.06.06(昭和62.06.06)
国宝重文区分 重要文化財
部門種別 絵画
ト書
員数 1幅
時代区分 南北朝
年代
検索年代
解説文: 上畳束帯姿で坐す貴人像の伝統は、神護寺三像以来のものであるが、本図絹目粗く時代が降ることを示している。像主については必ずしも明確に伝えられてきたわけではないが、賛文がかろうじて大納言」「大将軍」と読まれるところから、大納言征夷大将軍であったのは足利尊氏義詮二人だけであること、本図伝来する宝篋院が、足利義詮帰依し、その臨終にも侍した黙庵周諭の塔所、善入寺後身で、義詮法号因んで今の名に改められ寺院であるところから、足利義詮比定されている。
 足利義詮肖像没後まもなく制作されたことは『門葉記』の「門主行状三」後青龍院宮尊道の項の応安元年一三六八二月二十七日の条に「故将軍義詮影像御衣加持之 此事先規如何 然而依武命難遁避領納了」とあることからもうかがうことができる。本図がこの記事の像に相当しないことは、足利義詮貞治六年(一三六七)十二月七日没したあと、同月三十日左大臣従一位追贈されているが、賛文にはなお大納言と書かれているところから、明らかである。そのかわり、これによって着賛の下限おさえられることになり、本図が遺像としても没後間もない時期の作であることがわかる。
 本図は賛文や上畳部分剥落甚しいものの、肝要な相貌についてはよく保たれており、生彩ある表情をうかがうことができる。足利義詮三十八歳生涯のほとんどを戦乱のさ中に過ごした。その表情複雑な抗争時代戦い抜き足利政権基盤固めることに成功した武将強靱精神見事に伝えている。



英和和英テキスト翻訳>> Weblio翻訳
英語⇒日本語日本語⇒英語
  

辞書ショートカット

すべての辞書の索引

「絹本著色足利義詮像」の関連用語

絹本著色足利義詮像のお隣キーワード
検索ランキング

   

英語⇒日本語
日本語⇒英語
   



絹本著色足利義詮像のページの著作権
Weblio 辞書 情報提供元は 参加元一覧 にて確認できます。

   
文化庁文化庁
Copyright (c) 1997-2024 The Agency for Cultural Affairs, All Rights Reserved.

©2024 GRAS Group, Inc.RSS