第5次イゼルローン攻防戦
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「銀河英雄伝説の戦役」の記事における「第5次イゼルローン攻防戦」の解説
宇宙暦792年/帝国暦483年5月。イゼルローン要塞を巡る帝国軍と同盟軍の5度目の戦い。外伝「黄金の翼」で描かれた(初出は道原版コミックだが、その原作となる小説ものちに刊行された)。ラインハルト(少佐)が初めて軍艦(駆逐艦エルムラントII)の艦長として戦いに参加した戦闘であり、キルヒアイス(中尉)も副長として同乗している。また、上司としてレンネンカンプ(大佐)が登場。さらに同盟側には第4艦隊司令官ドワイト・グリーンヒル中将、アレクサンドル・ビュコック提督(階級・指揮する艦隊は不明)、総司令官の副官としてヤン(少佐)が参加している。 同盟軍の兵力は艦艇約51,400隻、総司令官は宇宙艦隊司令長官シドニー・シトレ大将。帝国軍はイゼルローン要塞とその駐留艦隊約13,000隻。要塞司令官はクライスト大将。駐留艦隊司令官はヴァルテンベルク大将。 5月6日に戦闘がはじまり、当初はトゥールハンマーの射程外に於ける艦隊戦で開始されたが、数に勝る同盟軍が圧倒した。ラインハルトの指揮するエルムラントIIも、巡航艦を破壊するという戦果を挙げた後に後退している。劣勢となった帝国艦隊は、やがて要塞に後退を始めたが、この機を逃さずシトレが急速な前進を指示して両軍の艦艇が入り乱れる状態になり、帝国軍は敵が射程内でありながらトゥールハンマーが撃てないという事態が生じた。同盟軍は一気に要塞を攻略しようと要塞に肉薄、さらに無人艦を火船として次々と突入自爆させたが、進退窮まったクライストがトゥールハンマーの発射を命令、味方の帝国軍艦艇ごと同盟艦隊を砲撃した。これによって並行追撃作戦は失敗に終わり、同盟艦隊は残存兵力をまとめて撤退した。 この混乱に乗じて、ベーネミュンデ侯爵夫人の意をうけた帝国軍務省憲兵隊のクルムバッハ少佐がラインハルト暗殺を企てたが、キルヒアイスの援護もあって返り討ちにされた。 敗者となった同盟軍では、それまで寄り付けなかった要塞壁に肉薄して大損害を与えたことから総司令官のシトレが高く評価された一方、兵力で帝国軍を圧倒しながらイゼルローン攻略に失敗した事から、ヤンはイゼルローンを外部から攻略することが不可能であると確信した。後にシトレはこの功績によって元帥に昇進し同盟軍制服組トップとなる統合作戦本部長に就任。半個艦隊でのイゼルローン攻略をヤンに命じる事になる。
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