第2の自由
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/11 06:53 UTC 版)
第2の自由は旅客・貨物の取扱を行わずにテクニカル・ストップを行うことを可能にする権利である:31。他国へ行く途中で、給油や整備のためだけに第三国の空港へ着陸することができる:146。現代の旅客機は航続距離が大幅に延びているため第2の自由が適用されることは少ないが、貨物機では広く適用されており各国間で多かれ少なかれ普遍的である。 第2の自由の有名な例としてはヨーロッパで最もアメリカに近い空港と見なされたアイルランドのシャノン空港に、1960年代までほとんどの大西洋横断飛行便が給油のために着陸していた事例が挙げられる。冷戦期間中には領空通過が禁止されたソビエト連邦と中国の空域を避けるために西ヨーロッパと東アジアを結ぶ便がアラスカのテッド・スティーブンス・アンカレッジ国際空港で給油を行い太平洋・大西洋を横断していた。また、アンカレッジ国際空港は冷戦後も2000年代まで中国や台湾の航空会社がアメリカやトロントへの便で給油のために着陸を行っていた。また、南アフリカ共和国でアパルトヘイト政権が実権を握っていた際、多くのアフリカ諸国がアパルトヘイトに反対しヨーロッパと南アフリカを結ぶ航空機の領空通過を制限したため、しばしばセネガル共和国沖のカーボベルデ共和国サル島のアミルカル・カブラル国際空港に給油のために着陸した。カナダのニューファンドランド・ラブラドール州にあるガンダー国際空港はカリブ海、中央アメリカ、メキシコ、そして南アメリカへ向かう途中のソビエト連邦をはじめとする東側諸国の航空会社が頻繁に給油のために着陸していた。
※この「第2の自由」の解説は、「空の自由」の解説の一部です。
「第2の自由」を含む「空の自由」の記事については、「空の自由」の概要を参照ください。
- 第2の自由のページへのリンク