祇園町_(福岡市)とは? わかりやすく解説

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祇園町 (福岡市)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/01/28 14:28 UTC 版)

祇園町
はかた駅前通りの街並み
祇園町の地図
祇園町
祇園町の地図
祇園町
祇園町 (福岡県)
祇園町
祇園町 (日本)
北緯33度35分30.9秒 東経130度24分46.1秒 / 北緯33.591917度 東経130.412806度 / 33.591917; 130.412806
日本
都道府県 福岡県
市町村 福岡市
博多区
面積
 • 合計 11.46 ha
人口
(2023年(令和5年)3月末現在)[2]
 • 合計 843人
等時帯 UTC+9 (JST)
郵便番号
812-0038[3]
市外局番 092
ナンバープレート 福岡

祇園町(ぎおんまち)は、福岡県福岡市博多区地名。現行の行政地名は祇園町、丁目の設定がない単独町名であり、全域で住居表示を施行している[4][5]。面積は114,630平方メートル (11.46 ha)[1]。2023年3月末現在の人口は1,305人[2]郵便番号は812-0038[3]

地理

土地利用の状況(国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成)

福岡市の都心とされる中央区天神の東約1.3キロメートル、博多区の北西側に位置する。北東で大博通りを挟んで御供所町ごくしょまちと、南東で博多駅前と、南西で住吉と、北西で上川端町かみかわばたまち及び冷泉町れいせんまちと接している[4]大博通り国体道路に面し、旧ユニード本店の所在地だった(現在はマックスバリュエクスプレス博多祇園店)ことや、キャナルシティ博多イーストビルがあることから、商業地として発展している。

かつては博多祇園山笠の一つ「岡流」を形成していたが、1966年(昭和41年)の町名町界整理事業により、旧櫛田流、旧呉服町流と共に旧西町流に合流して西流となった。追い山の際には櫛田神社を出て国体道路を通り、祇園町交差点から大博通りへ入るコースをとる。

河川

祇園町の西側に住吉一丁目の一部を介して次の河川が横断している[6]

都市計画

祇園町の都市計画における位置づけについては、2012年(平成24年)12月21日に策定された『第9次福岡市基本計画』[7][注釈 2]の「都市空間構想図」において、「都心部」[注釈 3]に含まれている。都心部のなかでも特に天神渡辺通地区、博多駅周辺地区、ウォーターフロント地区(博多ふ頭及び中央ふ頭)の3地区が都心部の核とされており、祇園町はこれらの地区の間に位置する。都市計画に関しては、「福岡市都市計画マスタープラン」[9]において定められた方針については次のとおりである。祇園町は、中洲、川端などと合わせて福岡市の文化機能、商業機能が集積した「都市拠点」の南側に位置付けられるとともに、櫛田神社前駅を中心として利便施設が集まった「地下鉄七隈線駅周辺ゾーン」に位置付けられ、オープンスペースが確保された街並みの形成などがまちづくりの視点とされている。交通ネットワークとして都市の骨格となる国道202号の沿道や幹線道路である大博通りの沿道は、商業、業務、サービス施設や中高層住宅などが連続した「都市軸」や「沿道軸」に位置付けられている。土地利用については、全域が住宅を中心に都心機能を支援する業務施設、商業施設が共存する「複合市街地ゾーン」に位置付けられ、職住が調和した複合市街地づくりと良好な街並みの形成などがまちづくりの視点とされている。用途地域については、祇園町の町内全域が商業地域に指定されている[10]地区計画については、祇園町の西側約1.5ヘクタールの範囲が、隣接する住吉]一丁目(キャナルシティ博多)と一体となって都心部の複数の核を結ぶ回遊の結節点となるように、「祇園町地区地区計画」[11]に定められ、商業、業務等の都市機能の強化を図るとともに、建築物の敷地内に歩行者通路、広場等の創出を図り、また、用途地域の規制に加えて、さらに建築物等に関する制限が加えられている。高度利用地区については、隣の住吉一丁目の一部と一体の祇園町の一部[注釈 4]の約4.6ヘクタールの地区において1981年(昭和56年)10月8日に地区が指定されており、土地の合理的かつ健全な高度利用と都市機能の更新とを図るため、建築物の容積率の最高限度及び最低限度、建築物の建蔽率の最高限度、建築物の建築面積の最低限度並びに壁面の位置の制限が定められている[12][13]。因みに、住吉一丁目の一部の側については同時に市街地再開発事業が施工されている[注釈 5]

歴史

町の裏路地にあった旧・「瓦町」は、黒田長政が筑前入りした際に、播磨から連れてきた瓦師たちを居住させたことから付いたといわれている。また、かつて黒田長政が鷹匠を居住させたことから「鷹匠町」または「鷹師町」と呼ばれていた[15]元禄時代以降、櫛田神社の祭神である祇園大神に因み、「祇園町」と呼ばれるようになったといわれている[15]

1889年(明治22年)に上祇園町と下祇園町に再編され、1966年(昭和41年)の町名町界整理事業により、祇園町となった。一部は上川端町冷泉町博多駅前一丁目から四丁目までに編入された[4][15]

町域の変遷

住居表示実施後 実施年月日 住居表示実施前(各大字の一部)
祇園町 1966年
昭和41年)
上祇園町・下祇園町・馬場新町・矢倉門町・瓦町・社家町・大字犬飼・大字春吉[4][15]

※一部は上川端町冷泉町博多駅前一丁目から四丁目までに編入。

人口

祇園町の人口の推移を福岡市の住民基本台帳(公称町別)[2]に基づき示す(単位:人)。集計時点は各年9月末現在である。

主な施設

キャナルシティ博多イーストビル(2023年閉館)
マックスバリュ博多祇園店(現・マックスバリュエクスプレス博多祇園店)

名所・旧跡

萬行寺の山門

交通

道路

鉄道

地下鉄祇園駅5番出入口
地下鉄櫛田神社前駅

バス

  • 西鉄バス
    • 祇園町
    • キャナルシティ博多前
    • キャナルシティ博多前(櫛田神社前駅)

脚注

注釈

  1. ^ 那珂川の派川でもあり、中州を形成し、地名では中洲及び中洲中島町となっている。
  2. ^ 『第9次福岡市基本計画』が2012年(平成24年)12月21日に策定されたときは、目標年次が2022年度末(令和4年度末)とされていたが、令和5年2月20日の市議会の議決を得て、2年延期された[8]
  3. ^ 「都心部」は具体的には東は御笠川、南は百年橋通り、西は大正通りに囲まれた地域とされている[9]。具体的には、博多区:沖浜町、石城町、大博町、下呉服町、中呉服町、上呉服町、御供所町、祇園町、冷泉町、上川端町、下川端町、店屋町、綱場町、奈良屋町、神屋町、築港本町、対馬小路、古門戸町、須崎町、中洲中島町、中洲、博多駅中央街博多駅前博多駅東博多駅南の一部、中央区:西中洲、春吉、渡辺通、天神、大名、今泉、警固の一部、薬院の一部、清川、高砂、白金、大宮、平尾の一部、那の津、長浜の一部、舞鶴の一部。
  4. ^ 地区の主な地番:祇園町628番の一部、634番1から634番4まで、642番1、642番2、643番、644番1、644番2、645番、646番の一部、649番の一部、650番、651番1から651番5まで、652番の一部、655番の一部及び662番[10]、備考:ぽんプラザホール、祇園町西交差点歩道橋等を含む区域
  5. ^ 名称:住吉地区市街地再開発事業、所在地:福岡市博多区住吉一丁目217番30外、施工者:株式会社福岡地所、財団法人参加個別施工者、民間都市開発推進機構、区域面積:約4.2ヘクタール[14]
  6. ^ 2013年(平成25年)12月より七隈線の延伸工事中が着手され、はかた駅前通りの地下を通り、キャナルシティ博多イーストビル近くに駅が建設され、2023年(令和5年)3月27日に開業した[16][17]

出典

  1. ^ a b 福岡市総務企画局企画調整部統計調査課 (2020年10月1日). “令和2年(2020年)国勢調査”. 2023年8月16日閲覧。→1. 人口等基本集計結果→1-11参考→面積、人口密度、人口及び世帯数-公称町別(令和5年1月31日)
  2. ^ a b c 福岡市統計調査課. “登録人口(公称町別)- 住民基本台帳(日本人)男女別人口及び世帯数”. 福岡市. 2023年4月15日閲覧。
  3. ^ a b 日本郵便株式会社. “郵便局”. 2023年8月16日閲覧。→「郵便番号を調べる」→キーワード検索等
  4. ^ a b c d 「角川日本地名大辞典」編集委員会 竹内理三『角川日本地名大辞典』 40 福岡県(初版)、角川書店、1988年3月8日、449、1512頁。ISBN 4-04-001400-6 
  5. ^ 福岡市. “福岡市区の設置等に関する条例”. 2023年4月15日閲覧。→別表第1
  6. ^ 福岡市河川計画課. “福岡市の河川概要”. 福岡市. 2023年4月8日閲覧。より「河川図」参照
  7. ^ 福岡市総務企画局企画調整部企画課. “福岡市基本構想・第9次福岡市基本計画”. 2023年7月27日閲覧。→『第9次福岡市基本計画』(PDF)の48、56ページ
  8. ^ 福岡市議会事務局議事課. “令和5年/総務財政委員会”. 2023年4月9日閲覧。→第1回定例会→議案第26号/第9次福岡市基本計画の変更について
  9. ^ a b 福岡市都市計画課 (2014年5月). “福岡市都市計画マスタープラン”. 福岡市. 2023年8月19日閲覧。→「福岡市都市計画マスタープラン(平成26年5月改定)」→「第4章 区別構想」→「博多区のまちづくりの方向性(64ページ)」、→「第5章 地域別構想"都心部編"」→「1 必要性と対象エリア(106ページ)」
  10. ^ a b 福岡市. “福岡市WEBまっぷ”. 福岡市. 2022年12月12日閲覧。→「都市計画情報」
  11. ^ 福岡市都市計画課. “地区計画決定状況一覧”. 福岡市. 2023年8月19日閲覧。→「博多区」→「博20」
  12. ^ 福岡市住宅都市局都市計画部都市計画課. “都市計画制度について”. 2023年8月19日閲覧。→「福岡の都市計画2022」(PDF)
  13. ^ 国土交通省都市局都市計画課都市計画調査室. “都市計画”. 2023年8月19日閲覧。→主な施策/都市計画関係データベース→都市計画現況調査→令和4年都市計画現況調査→(7)高度利用地区(PDF)
  14. ^ 住吉地区第一種市街地再開発事業(キャナルシティ博多)”. 2023年8月19日閲覧。
  15. ^ a b c d 冷泉のあゆみ1945~2007・冷泉地区自治連合会
  16. ^ 福岡市地下鉄”. 福岡市地下鉄のホームページ. 2023年3月27日閲覧。
  17. ^ 地下鉄七隈線延伸事業(天神南〜博多)における開業時期・事業費の見直しについて” (PDF). 福岡市交通局 (2018年1月). 2020年6月8日閲覧。

関連項目

外部リンク




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