母子感染 (ぼしかんせん)
母子感染
【頻度】 母が感染者の場合、児に感染する率はヨーロッパで15%、日本で推定20%以下、ニューヨークのある地域で25%、アフリカでは50%という地域もあり、平均は30%前後であろう。母体のHIV RNA量が多いほど感染率が高い。
【経路】 (1)子宮内あるいは胎盤感染、(2)産道または周産期感染、(3)母乳感染のどれもある。陣痛が起こる頃になると、胎盤の一部が剥がれて、お互いの血液が混じり合う。破水後から娩出に至る時間が長いと感染率が高い。感染率は母体の血漿HIV RNA値に比例しており、1000コピイ/mL以下では感染例は稀で、10万コピイでは40%に及ぶ。これらの成績から(2)が大半なのではないかと考えられている。
《参照》 感染経路
感染経路
(母子感染 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/20 17:26 UTC 版)
感染経路(かんせんけいろ、英: route of infection)は、感染を生じた個体や環境中に存在する病原体が、未感染の個体に到達して新たに感染を起こす経路をいう。病原体によっては複数の感染経路を介して感染を生じる場合もある。伝染病をはじめとした集団感染や院内感染の予防など感染管理上は病原体を突き止め感染源を割り出すことも重要だが、何よりも感染経路を絶たなければ終息は図れない。
注釈
- ^ 通常は口腔内に帯状疱疹が生じ、それが飛沫として拡散された場合に限定される。
出典
- ^ a b 「「空気感染」を誤解していませんか?」『日経メディカル』2020年8月8日。
- ^ “医学辞書 空気伝播”. 2021年1月9日閲覧。
- ^ “WHO airborne tansmission definition”. WHO. 2021年1月9日閲覧。
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- ^ Godman, Heidi (2023年12月1日). “Warding off germs this winter: What's helpful, what's not” (英語). Harvard Health. 2023年11月20日閲覧。
母子感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2018/03/17 17:04 UTC 版)
HIV感染のルートの多くは母子感染である。 子供のHIV感染のうち、母胎から胎児にウイルスが感染する場合が全体の15~30%を占めている。また母乳からの感染が全体の10~15%を占めている。
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母子感染
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/22 20:21 UTC 版)
「後天性免疫不全症候群」の記事における「母子感染」の解説
母子感染の経路としては3つの経路がある。出産時の産道感染、母乳の授乳による感染、妊娠中に胎児が感染する経路である。産道感染は子供が産まれてくる際、産道出血による血液を子供が浴びることで起こる。感染を避ける方法として、帝王切開を行い母親の血液を付着させない方法があり、効果を上げている。母乳による感染が報告されており、HIVに感染した母親の母乳を与えることは危険とされている。この場合は子供に粉ミルクを与えることによって、感染を回避することができる。胎内感染は、胎盤を通じ子宮内で子供がHIVに感染することで起こる。物理的な遮断ができないため、感染を回避することが難しい。感染を避ける方法として、妊娠中に母親がHAART療法により血中のウイルス量を下げ、子供に感染する確率を減らす方法がとられている。
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