けん‐し【検視】
検視
検視
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/08 23:21 UTC 版)
「タマム・シュッド事件」の記事における「検視」の解説
検視の結果、男性が死亡したのは12月1日の午前2時頃と推定された。 「心臓は、大きさやその他どこの点でも普通で、...通常は視認できない脳の細かい血管がうっ血により容易に視認出来た。咽頭にはうっ血があり、食道は白濁した粘膜で表層が覆われており、中間部には小さな潰瘍片があった。胃はうっ血がひどく...十二指腸の下行部(第二部)にもうっ血がある。胃の中には血液が混じった食物もあった。両方の腎臓にもうっ血があり、肝臓は血管内に血液が過度に滞留していた。...脾臓は印象的な程大きく... 通常の3倍程もあり... 顕微鏡で見ると肝臓の小葉の中央が破壊されていることが判明した。 ... 急性胃炎による出血や、肝臓から脾臓及び脳までの広い範囲にうっ血があった」 検視により、男性の最後の食事は死の3,4時間前に食べたパスティであることが明らかになったが、病理学者ドワイヤー博士 (英語: Dr. Dwyer) が行った検査では、遺体から薬物を検出することはできなかった。博士は自然死でないことを確信し、バルビツール酸系の毒物か、可溶性の睡眠薬の可能性を疑った。しかし、毒物には大きな疑義も残っており、パスティに毒物が仕込まれていたとは考えられなかった。男性の身元や死因のみならず、誰も顔を見た者がいなかったため、11月30日の夕方にソマートン公園の海岸で生きているところを目撃された男性と遺体が同一人物なのかについてさえ、検視官は結論を得られなかった。スコットランドヤードも事件の捜査を支援したが、成果はほとんどなかった。男性の写真や詳細な指紋が広く世界中に出回ったが、身元の判明にはつながらなかった。 警察が身元を特定できないため、遺体は1948年12月10日に防腐処理を施された。警察によれば、分っている限りこのような処置が必要になったのは初めてのこととのことであった。
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