機種リスト
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/26 08:52 UTC 版)
「リコーオートハーフシリーズ」の記事における「機種リスト」の解説
リコーオートハーフ(1962年11月発売) - 安宅久憲設計。当初は「L&M」のたばこ箱サイズを目標に設計され、実際はぜんまいばねの巻き上げノブの部分と厚さが越えたものの非常にコンパクトになった。そのため大胆なモナカ構造の採用、レリーズボタンをボディ前面に配置するなど、前衛的で従来のカメラ設計の常識を覆す構造になっている。またぜんまいばねによるフィルムの自動巻き上げ機能、セレン光電池による自動露出機能を採用し、後の全自動コンパクトカメラの原型となった。ただし前述の大胆なモナカ構造はカメラ後面全体を覆う必要があるため、完全暗室を達成せねばならないフィルム室に漏光という致命的な欠点を持つことになる。これをリコーはモルトプレーンを貼ることによって防ごうとしたが、2000年代に手に入れられる中古品にはモルトプレーンが劣化しておりフィルム室の遮光が十分でないものもあるので適宜交換修理を施す必要がある。 リコーオートハーフゾーンフォーカス(1963年11月発売) - 初代オートハーフに3点ゾーンフォーカス機能を付加したもの。また後のシリーズに引き継がれる、アルマイト板による装飾も施された。操作性の問題からゾーンフォーカス機能は後の機種には引き継がれなかった。 リコーオートハーフS(1965年3月発売) - セルフタイマーが装備される。これに伴い設計の大幅な見直しが行われ、この機種以降オートハーフのレリーズボタンは上部に備えられることになった。 リコーオートハーフE(1966年11月発売) - オートハーフSからセルフタイマーを省いたもの。前部のアルマイト板を交換することによって、多数の特別デザインが作られ、特に大阪万国博覧会において販売されたEXPO'70モデルは有名である。また一般向けの製品にも当時流行していたサイケデリック調やアールヌーボー調のアルマイト板が貼られ、人気を博した。 リコーオートハーフSE(1967年9月発売) - オートハーフEにセルフタイマー、オートスタート機能(新しいフィルムを装填した際に、自動的に1コマ目までフィルムが送られ、空写しをしなくて済む機能)が付加されたもの。鏡面シルバーと波紋柄ブラックの二色が発売された。 リコーオートハーフSL(1970年4月発売) - 。この機種のみとなる4群6枚の大口径レンズリコー35mmF1.7、またCdSを用いた測光機能が搭載され、シャッター速度も1/30~1/250秒の段階調節が可能なものとなっており、セルフタイマーも備える高性能機種。ピントは可動式であり、ゾーンフォーカス方式となっている。また他機種のように強制的な絞り優先機構ではなく、任意に絞り、シャッター速度を変化させられるため、ある程度写真機の操作に慣れた中級者向けのカメラと言える。しかし、小型のボディに大口径レンズや測光機能といった高性能部品を詰め込みすぎた印象は否めず生産数は少ない。またボディの厚みも他の機種に比べるとかなり厚くなっている。鏡面シルバーと波紋柄ブラックの二色が発売された。 リコーオートハーフSE2(1976年11月発売) - オートハーフSEにホットシューが追加されたもの。 リコーオートハーフE2(1976年11月発売) - リコーオートハーフSE2からセルフタイマーを省略したもの。オートハーフEと同様、前部のアルマイト板には多彩なデザイン展開が見られる。 リコーオートハーフEF(1978年3月発売) - オートハーフSE2にガイドナンバー21のエレクトロニックフラッシュが内蔵され、そのため以前と比較し横長のボディとなった。またこれ以降アルマイト板による装飾が廃された。後期型はエレクトロニックフラッシュに補強のためのひさしがつけられた。 リコーオートハーフEF2(1979年12月発売) - オートハーフEFの内蔵エレクトロニックフラッシュがポップアップ式になった。シリーズ最終機。
※この「機種リスト」の解説は、「リコーオートハーフシリーズ」の解説の一部です。
「機種リスト」を含む「リコーオートハーフシリーズ」の記事については、「リコーオートハーフシリーズ」の概要を参照ください。
- 機種リストのページへのリンク