最初のリリース
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/12/25 15:47 UTC 版)
最初のUltrix-32は4.2BSDベースで、System Vからいくつかの機能を持ち込み、1984年にリリースされた。その目的はDEC自身がVAX用UNIXをサポートすることにあった。また、decvaxをUUCP/ネットニュースで使っていた経験も生かして、いくつか改造が加えられた。後にUltrix-32はDECnetをサポートし、DEC LATなどのDEC独自のプロトコルもサポートすることになった。コンピュータ・クラスターはサポートしなかった。その後すぐにV7Mをベースとした製品も提供した。AT&Tのライセンス規定により、DEC(も他社も)バイナリのみを配布することしかできなかった。従って、様々な構成に合わせた設定ができるように柔軟な設定機能を追加することに力が注がれた。 後にDECは3つのプラットフォーム向けにUNIXを提供した。PDP-11(様々なOSが既にあり、その1つとして)、VAX(2つの主要OSの1つとして)、そしてDECの最初のRISCシステムであるDECstationワークステーションとDECsystemサーバである(唯一のOSとしてUltrixが使われた)。DECstation はMIPSアーキテクチャのプロセッサを使用したもので、後のAlphaではない。 本来は Ultrix-11 と Ultrix-32 というようにプラットフォーム毎に名称が違っていたが、PDP-11が使われなくなると単に Ultrix として知られるようになった。Buglix とか Scrofulix と中傷されることもあった。MIPS版Ultrixがリリースされると、VAX版との違いを示すためVAX/ULTRIXとRISC/ULRTIXと呼ばれるようになった。技術的な重点はサポータビリティと信頼性の向上に置かれ、CPUやデバイスドライバサポートの改良(これはバークレーにも送られた)、ハードウェア故障サポートと復旧やエラーメッセージの改善など、様々な改良が施された。Ultrix-32には4.3BSDの機能、DECnet、TCP/IP、SMTPなどが追加されていった。 UltrixにはSystem Vのプロセス間通信 (IPC) 機能(名前つきパイプ、メッセージ、セマフォ、共有メモリ)も実装された。SVR4がサンとAT&Tの共同開発によって1986年末に開発され、これにはBSDの機能が取り入れられたわけだが、DECは逆にSystem Vの機能をBSDに取り入れたのである(UNIX戦争参照)。 VAXのワークステーション向けに Ultrix-32 はUWS (Ultrix Workstation Software) と呼ばれるデスクトップ環境を持っていた。これはX Window Systemに基づくものである。後にX11ベースとなりDECwindowsと呼ばれるようになったが、UWSに似せたルック・アンド・フィールが使われた。その後、DECwindowsには Motif のルック・アンド・フィールも追加された。 UltrixはVAXやDECsystemのマルチプロセッサシステム上で動作した。カーネルは対称型マルチプロセッシングをサポートしていたが、完全なマルチスレッドではなかった。一部のタスクは特定のCPUでのみ動作した(割り込み処理など)。これは当時の他のSMP実装(SunOSなど)とは異なる。このように Ultrix は他社と比較してUNIXの最新機能をサポートするのが遅かった(例えば、共有ライブラリは最後までサポートされず、4.3BSDのシステムコールや数学ライブラリなどのライブラリのサポートも遅かった)。また、様々な問題に悩まされ、特にファイルシステムは不安定だった(4.3BSDのファイルシステムに関する修正は取り入れられなかった)。
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最初のリリース
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「EndeavourOS」の記事における「最初のリリース」の解説
2019年7月15日、EndeavourOSは最初のISOをリリースした。開発チームは、Antergosコミュニティの多くが彼らを支持することを期待していなかったが、コミュニティから非常に好評だっただけでなく、いくつかのブロガーやvloggerは、リリース直後でも非常に好意的なレビューがみられた。
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