暹羅国(しゃむろこく)
現在のタイ国。沖縄の泡盛の製法はしゃ羅より伝えられたといわれている。しゃ(Sien)と羅かん(Lo-hok)の2つの国から成るところからしゃむ羅の名が生まれ、1932年立憲革命で絶対王政が倒れるまでシャムと称した。江戸前期の儒学者中村てき斎(さい)の啓蒙書『麹(きく)本草』にしゃ羅国の焼酎の記録があり、焼酎の歴史は中国より古いと思われる。アユタヤ朝時代の1371年、明に入貢し、1388年にはわが国に使節奈工を派遣している。『中山世譜』武寧王の条に、1404年、しゃむ羅船が琉球に来たとあり、尚思紹の1428年には最初の交易船がしゃむ羅に派遣され、1570年に交通が途絶えるまで合計45回、五八隻の船がしゃむ羅に通った。琉球王にあてたしゃむ羅国書によれば、交易品の中には香花白酒、蜜林檎(りんご)香白酒、その他椰子酒や果実酒からつくった蒸留酒が含まれており、琉球焼酎の誕生を促した。
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