日出家(ひのでけ)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/03/10 05:55 UTC 版)
「偉大なる、しゅららぼん」の記事における「日出家(ひのでけ)」の解説
石走城に現在も住居を構えている一族。近江商人の活躍時期に乗じて、本家当主の淡九郎がトップに立つ日出グループは莫大な富と権力を意のままに、石走を支配している。一族に子供が生まれると、生後3日目に湖の民としての能力があるかどうか調べられる。能力があると判明した場合、10歳の誕生日に琵琶湖のご神水をいただくことで相手の心に入り込み、その精神を自由自在に操れる「力」を与えられる。しかし「力」を持つ者に対しては「力」を使う事ができない。この「力」を発動させると、棗家の「力」を持つ人間には「しゅららら」という大音量の吐き気がする音が聞こえてしまう。 日出涼介(ひので りょうすけ) 本作の主人公兼語り部。湖西地方に住んでいたが、「湖の民」としての力を与えられた者として高校入学と同時に石走城の日出本家に下宿し、不念堂と呼ばれる場所で修行をすることとなる。 生まれながらにして「涼介」という名前や修行が決まっていたため、石走高校へはおじにあたる淡九郎が裏で手を回して(推薦と言っているが、裏口に近い形で)入学した。しかし、「力」を与えられたということが信じられず、そのストレスから小学生時代からホラを吹くことが癖になっていた。そのため、男子生徒からは人気があったが、女子生徒の人気はなかったという。修行をしながらも「力」を根こそぎ失うことを望んでいる。清子からは「浩介の弟」と呼ばれている。 日出淡十郎(ひので たんじゅうろう) 日出本家の跡継ぎ。生まれながらにして殿様のような性格(ナチュラルボーンな殿様)。赤い色を好み、校則にない赤い制服を着て登校する。やることなすことが現実離れしている。絵を描くことや陶芸が趣味で美しいものを愛でる。 ぽっちゃりした体型だが、「デブ」または名字をもじった「ひでぶ」とけなしたが最後、バスケットのポストに磔にされた挙句に、取り付けられた蜂の餌食になるなどの仕返しが待っている。 10歳のご神水の儀式では、清子に頼んで立会いの大人たちの記憶を書き換えさせて飲まずにすませた。ご神水を飲まない理由は「世界を見る目が変わってしまう。自然じゃない。美しくない。」から。清子からは「ブタん十郎」と陰で呼ばれているが当人の前では絶対に呼ばない。 日出清子(ひので きよこ) 淡十郎の姉。23歳。白い馬に乗って城内を走り回るのが日課。一族で師匠に次いで強い「力」の持ち主であるがゆえに他人の心の声が聞こえてしまい、そのために3年前から城の外へ出たことが無い「ひきこもり」。彼女は「力」を持つ人間に対しても「力」を使う事ができる。また偽の記憶を植えつけたり、封じられた記憶を戻すこともできる。 淡十郎とは体型やしゃべり方が似ている。いつも長袖Tシャツにジャージパンツ姿で喫煙者。浩介は「グレート清子」「見たことがない性格の悪い女」と評している。師匠からは「龍と話せる女」、濤子には「キヨティー」と呼ばれ、淡十郎は「清コング」と陰で呼んでいる。 藤宮濤子(ふじみや とうこ) 既婚者なので苗字は違うが日出一族。夫が単身赴任中で淡九郎に頼まれて本家に戻っている。180cm近い長身。29歳。花粉症持ちでマスクが欠かせない。いつもパタパタ動いているため、修行の際に師匠に付けられたあだ名は「パタ子」。清子からはさらに「パティー」と呼ばれている。 本家に戻ってきたのは涼介の入学準備の手伝いの他に、ひきこもりの清子をケアするため。のちに60年ぶりに先代の師匠に代わり、涼介の師範を務める。 日出淡九郎(ひので たんくろう) 淡十郎と清子の父。日出家の当主にして日出グループ総裁。実力者で涼介の高校進学を根回しする一方、棗を入学させないような手をうっていた。 日出浩介(ひので こうすけ) 涼介の兄で清子の同級生。清子程ではないが「力」は強い。琵琶湖を逆さ読みした「KOWABY(コワビー)」のステージネームで有名なマジシャンとなっている。ステージネームと決めポーズは師匠が決めたもの。仕事のため東京に住んでいるが、「力」を充填するために2か月に1回帰省している。 日出洋介(ひので ようすけ) 涼介の父。高校卒業後は日出グループに属さず村役場に就職したため、力とは無縁の社会生活を送っている。 日出幸恵(ひので さちえ) 淡十郎たちの母。韓流ドラマのファンで、撮影をずっと見るため、涼介の入学手続きをアッサリ忘れて、師匠とともに渡韓する。 師匠<仮称> 本名不明。90歳超。60年以上、不念堂での師範を一人で務め上げた生ける伝説のような人物であり、日出一族で最強の力の持ち主。そのため日出グループで活躍する人は全員弟子である。「不念堂での師匠と弟子の関係は一生物」という掟があるため、実質的には日出一族のトップである。しかしビジネスの点で日出グループに関わってはいない。幸恵と同じく韓流ドラマのファンで一緒に韓国へ行ってしまったため、日本に不在。 日出淡八郎(ひので たんぱちろう) 淡十郎たちの祖父で日出グループ前総裁。涼介が小学生の時に死去。 源治郎(げんじろう) 通称「源爺」。日出家に50年間仕え、淡十郎と涼介を舟で送り迎えするほか、庭仕事などをしている。一級小型船舶の免許を持っている。実は湖の民を両親に持つ「二度づけ」であり、淡八郎が八郎潟から連れてきたが、日出家で力を暴発させたため、師匠によって過去の記憶を封じられていた。
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