悪魔ッ子 リリー
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/07/22 23:35 UTC 版)
「ウルトラQの登場怪獣」の記事における「悪魔ッ子 リリー」の解説
第25話「悪魔ッ子」に登場。 奇術師・赤沼の催眠術で毎夜眠らされ、幽体離脱の芸を披露していた東洋大魔術団のマスコット的存在であった少女・リリーの身に催眠術をかけ過ぎた影響でシナプス(神経細胞間や多種細胞間の信号を伝達する部位)の破壊現象が発生し、毎晩、その精神のみが肉体から分離して、興味を抱いた欲しいものを手にするために数々の災厄を引き起こすようになった。精神が白くぼやけて見えるのは、一種の電気信号であるシナプスがプラズマ現象に似た作用で実体化した影響と見られる。 精神はリリー本人の意思とは関係なく深夜にさまようようになり、殺人をも犯すようになる。最後には自らの肉体をも抹殺しようとしたが、肉体が列車に轢かれる直前に一ノ谷博士の開発した人体電気操作機・超短波ジアテルミーの超短波によって人体電気の+と-のバランスを修正し、肉体と精神が融合することでシナプスの破壊現象は収まった。 演:坂部紀子 『ウルトラQ』の前身である『UNBALANCE』時代に原案を手がけた熊谷健は、座敷童子から発想したと述べている。 精神体のリリーは黒バックで撮影した姿をフィルムに光学合成で焼きこむ表現が用いられた。作画合成による表現が1カットのみ存在している。 終盤の舞台は、当時SLが走っていた八高線。クライマックスで万城目が線路からリリーを助けるシーンは、円谷プロの依頼で列車を走らせ、合成ではなく一発撮りで行われた。 笑い声は、東宝映画『マタンゴ』に登場するマタンゴの声を流用している。 シナリオでは、赤沼は赤ん坊の時分にリリーを拾い、我が子のように育ててきたことが語られている。 『総天然色ウルトラQ』では、肌の色が濃いことからそのまま着色したのでは幽体の方が血色良く見えてしまうため、青白く光るように着色された。 『ウルトラQ dark fantasy』ではリメイクキャラクターのリリーが登場している。
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