地球温暖化問題
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/15 14:22 UTC 版)
温暖化問題に関しては東北大学教授・明日香壽川らが東京大学発行の地球温暖化懐疑論批判などで、資源保護問題に関しては国際連合大学副学長・安井至が、『環ウソ』に関してはと学会会長・山本弘が著書『“環境問題のウソ”のウソ』で、批判、反論している。 海面上昇に北極は関係しない明日香壽川らは「“極地 (polar region)”に関する定義を“極地=南極大陸と北極海のみ”と解釈して論を進めているのが根本的な欠陥であり、すべての間違いがここに起因している」と指摘している。また海に浮かんだ氷を「氷床」としているが、誤用である。しかし、いずれも「海面上昇に北極は関係しない」ことの原理には無関係の批判のため議論にすらならない。 また、北極圏にはグリーンランドという、世界最大の島があり、グリーンランドは陸地に約2000メートルの氷が乗っているため、海面上昇を引き起こす。 海面上昇の要因IPCCの報告書に記述されていないことを「報告している」と述べており、明日香らは「率直に言って、この文章はかなり問題である」と指摘している。 環境省は誤訳している環境白書の記述では、「気温の上昇は、海水の膨張、極地及び高山地の氷の融解を引き起こし、その結果として海面の上昇を招きます」とある。明日香らは「「極地」という言葉を正確に把握する限りにおいて、極地の氷が海面上昇に与えるプラスの影響に関するIPCC と環境省との見解に齟齬はない」と、誤訳ではないとしている。 朝日新聞の記事が温暖化騒ぎの発端である山本弘は『環ウソ』における朝日新聞の記事への批判について、武田が2034年1月1日付のフィクション記事を本物の記事であるかのように取り上げていること、当該記事には「北極」との記載は一切なく「極地」との記載があるにもかかわらず「北極」と記載されていると虚偽の主張をし、さらに「極地」の範囲を誤って解釈していることで、「存在しない文章を捏造し、「誤報」に仕立て上げた」と批判している。また山本は、「北極の氷が溶けて海面が上昇」との間違った報道が続いている、との武田の主張に沿う記述は1984年~2006年に9件に過ぎないと指摘している。 明日香らは、武田の説に代表される温暖化懐疑派の主張は根拠や出典があいまいなものや、すぐに間違いとわかるものが多く、また大部分の懐疑派は、気候科学や地球科学を専門とする研究者ではないとした上で、地球温暖化懐疑論を通説と平等に扱えば、地球温暖化懐疑論が専門家の間で大きな勢力となっている印象を視聴者に与える可能性があると指摘している。
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