唐津焼の種類
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/09 08:41 UTC 版)
唐津焼は時代によって様々な焼き物が焼かれた。大きく分けて次のようなものがある。 絵唐津 器に鬼板と呼ばれる鉄溶液を使って花鳥、草木といった意匠を描き込んで、灰色釉など透明な釉薬を流し込み、焼成したもの。土色の器肌と単純でありながら伸びやかな意匠が相俟って、独特のわびしさを生み出す。 朝鮮唐津 李氏朝鮮の陶工から伝わった伝統的なスタイル。黒色を付ける鉄釉を上から流し、白色を付ける藁灰釉を下から掛けたもので、二つを交わらせて風景を表すもの。上下逆の物もある。 斑唐津 長石に藁灰を混ぜて焼成する事で粘土に含まれる鉄分が青や黒などの斑になったもの。独特のざんぐりとした風合いは茶器に好まれる。 三島唐津 朝鮮の陶器、三島手の技法を受け継ぎ、日本風にアレンジしたもの。象嵌の一種で、器が生乾きのうちに雲鶴や印花紋などの紋様を施し、化粧土を塗って、仕上げ作業を施し、その上に長石釉、木炭釉を掛けて焼成したもの。 粉引(こびき)唐津 褐色の粘土を使用、生乾きのうちに化粧土を全面に掛け、乾燥させた後に釉薬を掛けたもの。 奥高麗(おくごうらい) 高麗茶碗の井戸、呉器、熊川風の造形の茶碗で、通常、無地である。和物茶碗として極めて評価が高い。 瀬戸唐津 青唐津 黄唐津 彫唐津 刷毛目唐津 櫛目唐津 蛇蝎(じゃかつ)唐津 二彩唐津 緑色銅釉と茶褐色の鉄飴釉で松文などが描かれた。産地としては武雄系唐津古窯などが知られている。現在はあまり作られていない。 彫唐津茶碗 銘「巌」 安土桃山 - 江戸時代(16 - 17世紀) 東京国立博物館 朝鮮唐津一重口水指 江戸時代(17世紀) 東京国立博物館 奥高麗茶碗 銘蓬壺 安土桃山時代(16 - 17世紀) MOA美術館
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