史料価値とは? わかりやすく解説

史料価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 06:08 UTC 版)

寛政重修諸家譜」の記事における「史料価値」の解説

吉川弘文館の『国史大辞典』では、山本武夫による「寛政重修諸家譜解説においてその評価次のように述べている。 「この系譜近世最大系譜であり、大名幕臣経歴詳細であって、『徳川実紀とともに重要な研究資料である。」 「文章平易簡明である。また編者諸家の呈譜をよく吟味し疑問のある場合は、一応そのまま採録してあるが、その旨記して慎重な態度示している。ただし、出典一々明記していない。」 また系譜研究家の豊田武はその著『日本史小百科・家系』において次のように評している。 『寛政重修諸家譜』の慶長期(1596年 - 1614年以前に関する記述幕臣木村高敦著の『武徳編年集成』に頼っているが、この書が徳川家康一代記であるところから、信用度諸家の呈譜に忠実な寛永諸家系図伝』に比して問題点があるとする。 しかし、1603年慶長8年)の江戸幕府成立以後記述については正確であるとする。『寛政譜』の編者事実検討には注力しており、特に寛永の呈譜とその後の各家の呈譜とを比較し、それらの所説異同をも掲げている点では評価される。 他に『寛政重修諸家譜』の編纂姿勢についての論文書いた平野仁也は、『寛政重修諸家譜』を近世史研究者にとって必須の史料としたうえで、 幕府諸家同士記録相互に矛盾がないか、確認作業極力行っている。こうした姿勢は『寛永諸家系図伝』や『貞享書上』には見られず『寛政重修諸家譜』の特徴として良い。 『寛政重修諸家譜』の記述誤りが多いとはいえないが、資料収集叙述段階幕府によって選択がなされ、過去偏りなくありのまま描いているとは言えない。特に徳川将軍家対し合戦などで忠誠尽くした先祖の姿を詳細に記述することで、武家頂点君臨する徳川家と、身命を賭してそれに仕え家々という両者にとって好ましい関係を再認識させる目的があったと見られる

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史料価値

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2019/09/23 14:07 UTC 版)

宣和奉使高麗図経」の記事における「史料価値」の解説

中国朝鮮半島地理的近さにより、双方往来頻繁だったが、中国では朝鮮半島方面著作はあまり多くはなかった。朝鮮半島関連著作としては『雞記』、『雞志』、『雞類事』、『朝鮮賦』、『朝鮮図説』、『朝鮮志』、『朝鮮史略』等々があるが、これらの書物些細な言及であったり、失われたりしているため、『宣和奉使高麗図経』のみが唯一内容が最も豊富であり、長く世に伝えられて、今日古代中世中韓関係及び交通史の最も珍貴史料となっている。本書従来使われてきた「高句麗」に変えて高麗」を用いたことは、その後中国史書影響した

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