価値を上げる要因
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2020/10/02 01:44 UTC 版)
「オークションで落札された高額な車の一覧」の記事における「価値を上げる要因」の解説
自動車の価値に影響を与える一般的な要因には次のものがある。 生産台数が少ないことおよび希少性。一覧の上位は大半が、生産数または現存数が数台である。例を挙げると、アストンマーティン DBR1の生産数は5台、フェラーリ 275GTB/C スペチアーレは3台、アストンマーティン DP215はわずか1台のみである。 需要が高いこと。 当時の美的デザイン。 世代効果として知られるノスタルジア。超高額な車を買う余裕があるコレクターは、自分の生まれた年に近い車を買う傾向がある。一覧だと60年代製造の車が多い(詳細は英語版のグラフ)を参照。 スポーツカーは一般的にセダンよりも高価になる。 車の状態、またそれに関する記録(修復歴など)も不可欠である。これらの車が過去に数十万ドルの費用をかけて修復作業を行ったことは珍しいことではないため。 一流のモーターショーで優勝することは車の価値を高める。ペブルビーチ・コンクール・デレガンス(英語版)などで総合またはクラス優勝を獲得すると価値は上がる。 通常は工場を出たときのようにオリジナルの機械部品を備えた車は、そうでない車よりも価値が高い。オリジナルのボディシェルは、新しいボディを装着したものよりも価値があるが、車のシャシーの方がよりコレクターにとっては考慮の対象となる。 オートマ車 (AT) は、マニュアル車 (MT) よりも値段が下がる。 コレクターは一般的にビンテージカーを購入して歴史的なイベントに参加することが多いため、公道を走れるなど、イベント参加資格を満たすことは価格の要因となる。 歴史的なレースでは、車の独創性が重要であると考えられている。 ル・マン24時間レース、F1ワールドチャンピオンシップ、インディアナポリス500などの名門レースで優勝した車は価値が高い。例えば、メルセデス・ベンツ W196Rは、2年間で12回の選手権レースを戦い、9回の優勝を果たした名機である。この一覧の大半もレースカーが占めている。 有名人に関連した車は価値が高くなる 。以下、例としてエルトン・ジョンは2001年に大量のコレクションをオークションにかけたが、大半が通常の評価額の2倍で落札された。彼の名声が、車に付加価値を与えたと考えられている。 デューセンバーグ SSJは、俳優のゲーリー・クーパーとクラーク・ゲーブルのためにのみ製造され2台しか存在しない。そのため2200万ドルもの値が付いている。 2008年にクリス・エヴァンスは、ジェームズ・コバーンのフェラーリ250 GT SWBカリフォルニアスパイダーを落札し、有名人が所有している車の最高額を21年前ぶりに更新した。 1973年、アドルフ・ヒトラーがパレードで使用したとされるメルセデスベンツ・770 F-カブリオレが、当時の記録であるUS$153,000(2020年時点の$863,521と同等)で落札された。だがオークションの1週間後、ヒトラーではなくフィンランドのカール・マンネルヘイム大統領のリムジンであることが明らかになった。 一方、スキャンダルを起こした有名人の車は、価値が低い傾向がある。例えば、ジミー・サヴィルの所有するロールス・ロイス・コーニッシュは、彼の死後に性的虐待スキャンダルが明らかになり、自動車貿易によって価値がないと推測された。 殺人容疑で逮捕された俳優O・J・シンプソンが逃走に使用したフォード・ブロンコが出品されたが、落札価格はわずか75,000ドルだった。 毎年8月中旬に開催されるモントレー・ヒストリック・イベントで行われるオークションは、結果を待ってイベントに参加することを好むコレクターや投資家にとってホットポイントと見なされるため、記録的な販売価格をもたらすと期待されている。ただし、一般にオークションは、同等の条件で同じモデルのプライベート販売記録と比較した場合、統計的に有意な価格上昇をもたらす可能性はない。
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