亜想探偵事務所
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/12 17:30 UTC 版)
「花子と寓話のテラー」の記事における「亜想探偵事務所」の解説
亜想 大介(あそう だいすけ) 本作の主人公。二つの寓話に憑かれている寓話探偵。元刑事。二つの寓話のうち一つは「100回しゃっくりを続けると死ぬ」という寓話で、寓話の気を感じるとしゃっくりを起こし、その回数が100を超えると死亡するとされている。もう一つの寓話については後述。 寓話探偵として「寓話」と「現実」の「境界」に立つ者であるため、現実を寓話に捻じ曲げる能力を持つ。しかし、それを使い続けると自らの存在も「寓話」として「ありえざるべき者」として取り込まれてしまう(人間ではなくなり、寓話の生み出すバケモノとなる)ため、一種の諸刃の剣に近い能力である。 橘真冬の小説作品『花子と寓話のテラー』から、母子二代にわたるファンであったことや、彼自身の本名である『亜想 大介』が同作のファンであった彼の母親が同作から取った主人公の名前であったことなどから「探偵事務所を開く」など、無意識のうちに影響を強く受けてしまっていた。実は彼のしゃっくりも本来は寓話によるものではなく、彼自身の精神的ストレスの発露による症状。少年時代は複雑な環境による対人恐怖症による精神的ストレスがその発作を頻繁に引き起こしていたため、幾度となく闘病生活に晒されていた。 平沼 カナエ(ひらぬま カナエ) 亜想に「ベッドの下の男」の寓話を退治してもらって以降、亜想探偵事務所で働く少女。自身も寓話に憑かれやすい体質で、作中ではこれを寓話体質と呼ぶ。そのため、無自覚に自ら様々な寓話を呼び込んでしまう。酷い音痴。亜想と次第に心を通わせていくが、亜想がカナエを想うゆえに彼女を遠ざけようとしたこともあった。その体質と境遇ゆえに橘真冬に「『花子と寓話のテラー』は実際の世界の出来事である、というファンたちによる寓話」を消去するためのユニットとして利用されてしまうが、結果的に互いに欠くことのできない存在と認め落ち着くこととなる。カナエにとっては亜想と花子のいる探偵事務所こそが「居場所」である。 花子(はなこ) 亜想にとり憑いているトイレの花子さんの寓話。機械を弄るのが趣味で、対寓話用のプログラムを開発する。寓話である自分を「見て」くれないので動物を嫌う。トイレのあるところなら自由に移動できるが、トイレ自体からはそう遠くへは移動できない。 彼女の正体は、亜想の少年時代の闘病仲間であり、彼の対人ストレスを治した幼馴染みの少女「春野 花子(はるの はなこ)」である。亜想と共に『花子と寓話のテラー』に触れ、その話に感銘を受けて自らトイレの花子さんを名乗るようになったことがきっかけである。自らの死亡後に対人恐怖症を再発させてしまった亜想を護るため「せめて亜想が自分を必要としなくなるまで」彼に寓話として憑く事になった。一旦、橘真冬により消滅させられるが、その事により自らの本来の姿を取り戻し、カナエに亜想を助けるためのカギとなるオリジナル版の『花子と寓話のテラー』を託す。その後「まだ亜想やカナエといたい自分」の想いと「花子と共に在りたい」というカナエと亜想の願いにより、再び『トイレの花子さん』として復活した。
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