リステッド競走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/04/19 00:12 UTC 版)
リステッド競走(英語: Listed races、リステッドきょうそう)は競馬の競走の国際的な分類のひとつ。1970年代にヨーロッパで制定、パターン競走のうち下位のものを中心にリステッド競走として分類した。日本ではこれに準重賞の訳語が与えられることもあった。
注釈
- ^ ただし必ずしも、「グループ3の競走よりもL競走のほうが格下だ」とは決めつけられない。出走条件として馬齢・性別以外の条件がない・格付を得るための所定の開催実績がある、というのがG格付獲得の基本条件であるため、馬齢・性別以外の出走要件がある競走や、創設から間もないというだけでG格付が認められずL格付となっている競走もある。たとえばドバイワールドカップは創設期はG格付を得られずリステッド競走で、3年目からG1となった。イギリスでは特定のセリ市で売買された競走馬だけが出走できる競走があり、中にはG1競走を上回る賞金を出す競走もある(例:Weatherbys Super Sprint)。日本国内でも、外国産馬や外国調教馬が出走できなかった当時の日本ダービーは「L」格付だったものの、国際G1競走を上回るレースレートが与えられていた(例:2007年の日本ダービー(JRA格付は「JpnI」、国際格付は「L」)のRRは113.5、同年のエリザベス女王杯(国際GI)のRRは111)。
- ^ ただし、2020年の葵ステークスのようにグレードの格付けを獲得していない重賞はブルーブック上ではリステッド競走とされており、JRAがリステッド競走としているオープン特別競走と同格となっている。
- ^ これはパート1国では日本だけである[6]。
- ^ これとは違い、日本語の文献では、外国の「Listed Race」(リステッド競走)の略語として「LR」が用いられているものもある。
出典
- ^ 日本中央競馬会、JRAニュース、2018年3月5日付、一部オープン競走のリステッド格付けについて 2019年1月21日閲覧。
- ^ 日本中央競馬会、J競馬用語辞典、リステッド競走 2019年2月15日閲覧。
- ^ a b c d e f 『英国競馬事典』p350-353「パターン・レース」
- ^ a b 日本中央競馬会、JRAニュース、2018年10月22日付、平成31年度(2019年)開催日割および重賞競走について 2019年1月21日閲覧。
- ^ 『競馬ブック』2019年1月6日号(第57巻1号)、ケイバブック、p5
- ^ a b c d e f g h i 『優駿』平成31年2月号(79巻2号:通巻902号)、p158 - 159
- ^ a b 『競馬ブック』2019年1月6日号(第57巻1号)、ケイバブック、p156 - 157
- ^ 「2022 International Cataloguing Standards Book」FrontMaterial (PDF) 2022年12月16日閲覧。
- ^ The Blue Book 2022年12月16日閲覧。
- ^ a b c d e f 『競馬ブック』2019年1月26・27日号(第57巻4号)、ケイバブック、p86
- ^ a b 「2018 International Cataloguing Standards Book」Japan (PDF) 2019年1月26日閲覧。
- ^ 「2010 International Cataloguing Standards Book」Japan (PDF) 2019年1月26日閲覧。
- ^ 「2011 International Cataloguing Standards Book」Japan (PDF) 2022年12月16日閲覧。
- ^ 「2017 International Cataloguing Standards Book」Japan (PDF) 2022年12月16日閲覧。
- 1 リステッド競走とは
- 2 リステッド競走の概要
- 3 脚注
リステッド競走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/18 20:19 UTC 版)
詳細は「リステッド競走」を参照 国際セリ名簿基準委員会(ICSC)によってパターンレースとして認知された競走は、ICSCが毎年作成する全世界の競走リストに掲載される。これらのうち、一定の水準以上のレベルに達しているものがG1からG3に格付され、残ったものはリステッド競走(Listed races、L)と呼ばれる。 リステッド競走を含め、この競走リストに掲載された競走は、国際的な競走馬の取引において、競走馬や種牡馬の戦績を表すために用いることが公認される。ブラックタイプ方式と呼ばれるセリ名簿の表示基準では、この競走リストに掲載された競走しか表示が認められず、またグループ・グレードに応じて、より目立つ字体の使用がゆるされる。 一般にICSCの求める要件として、その競走が国際的にみて出走が自由であるという条件がある。この条件をクリアできなければ、どれほど賞金が高くてもG3以上の格付けを得るのは困難である。かつて賞金が世界トップレベルだったジャパンカップもこのために格付を得るには長い年月を要した。イギリスをはじめ多くの競馬開催国では、出走できる要件に年齢・性別以外の条件を付している競走があり、生産国や生産地、取引様態(特定のセリ市で売買された競走馬しか出走できないもの)などの制約がある場合には、リステッド競走どまりである。しかし、こうした競走でも、賞金がG1より高額だったりするものもあり、必ずしもICSCの認定格付けと、その競走のレベルの高さが一致するものではない。 日本(中央競馬)においてはリステッド競走の格付けは長らく行われて来なかったが、2019年より「オープン競走の中で質の高い競走」について、「競走体系上および生産の指標としてグレード競走に次ぐ重要な競走であることを明示する」ため、新たにリステッド競走(L)とすることを決定している。なお、リステッド競走の格付け認定は日本グレード格付け管理委員会において審査・承認が行われる。但し中央競馬におけるリステッド競走はその格付けを得られるレベルのオープン競走の全てでリステッド格付けを得ているわけではなく興行上の効果をねらって意図的に取捨選択をしており、リステッド格付けを得ていないオープン競走のレベルが必ずしもリステッド競走より劣るわけではない。 また、地方競馬においては国際GI格付を得ている東京大賞典を除くダートグレード競走は国際的には全てリステッド競走として取り扱われている。 なお、日本では、リステッド競走を重賞に次ぐ競走として扱い、重賞には含まない。しかし、重賞を本来の「パターンレース」と解釈するならば、当然、リステッド競走も重賞に含まれる。
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リステッド競走
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/05/15 17:11 UTC 版)
「リステッド競走」はパターンレースのうちG1からG3に格付けを得なかった競走の名称である。 日本中央競馬会(JRA)では2019年より競走体系上および生産の指標としてグレード競走に次ぐ重要な競走であることを明示するためにオープン特別競走の約半数をリステッド競走として格付けするとともに、レース名の後ろに「(L)」(Listedの頭文字)を付すことになった。これまでのオープン特別競走をリステッド競走と非リステッド競走に区別することでオープン馬の中でも実績のある馬が非リステッド競走に出走する場合、斤量などで不利になるように設定される見込みである。賞金もリステッド競走の方が高く設定される。なお、リステッド競走の格付けはグレード競走の格付けと同様に日本グレード格付け管理委員会において審査・承認が行われる。 なお日本ではリステッド競走を重賞に次ぐ競走と扱い、重賞に含まれないが、リステッド競走はパターンレース(重賞)に次ぐ競走ではなく、パターンレースに含まれる。また、リステッド競走に準重賞という誤訳を当てることがあるが、「重賞」を「重要な競走」と解釈するのであれば、G3未満の競走という意味で、G3に準じるという解釈は可能である。しかし、リステッド競走でもG1よりも高額賞金で出走馬のレベルが高い競走もあり、一律に「G3未満」と解釈するのは不適切である。
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