ユビキチン
(ユビキチン化 から転送)
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/02/02 09:16 UTC 版)
ユビキチン (ubiquitin) は76個のアミノ酸からなるタンパク質で、他のタンパク質の修飾に用いられ、タンパク質分解、DNA修復、翻訳調節、シグナル伝達などさまざまな生命現象に関わる。至る所にある (ubiquitous) ことからこの名前が付いた。進化的な保存性が高く、すべての真核生物でほとんど同じアミノ酸配列をもっている。古細菌も真核生物に近い一部の系統(アスガルド古細菌や"Caldiarchaeum"など)がユビキチンを持つ。
- 1 ユビキチンとは
- 2 ユビキチンの概要
- 3 その他
ユビキチン化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/05 21:43 UTC 版)
「糖質コルチコイド受容体」の記事における「ユビキチン化」の解説
GRはリガンドが結合した後に翻訳後修飾としてリン酸化を受け、その後ユビキチン化を受けて分解を受けることが知られている。GRのプロテアソームによる分解はリガンドの結合によって生じた転写活性を制御するために存在する機構であると考えられている。
※この「ユビキチン化」の解説は、「糖質コルチコイド受容体」の解説の一部です。
「ユビキチン化」を含む「糖質コルチコイド受容体」の記事については、「糖質コルチコイド受容体」の概要を参照ください。
ユビキチン化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/09 21:30 UTC 版)
多くの場合、ヒストンに対して1つのユビキチン分子が付加されるが(モノユビキチン化)、ユビキチン鎖による修飾を受ける場合もあり(ポリユビキチン化)、どちらも遺伝子転写にさまざまな影響を及ぼす。ユビキチンの付加はユビキチンリガーゼ、ユビキチンの除去は脱ユビキチン化酵素(DUB)によって行われる。ヒストンH2Aのユビキチン化はH3K4のメチル化を抑制するため一般的に遺伝子発現を抑制することとなるのに対し、H2Bのユビキチン化はH3K4のメチル化に必要であり、遺伝子の活性化と抑制の双方が引き起こされる可能性がある。さらに、ヒストンのユビキチン化はゲノムの維持にも関係しており、ヒストンH2AXのユビキチン化はDNA二本鎖切断の認識に関与している。
※この「ユビキチン化」の解説は、「ヒストン修飾酵素」の解説の一部です。
「ユビキチン化」を含む「ヒストン修飾酵素」の記事については、「ヒストン修飾酵素」の概要を参照ください。
ユビキチン化
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/09/27 16:34 UTC 版)
「プロテインキナーゼB」の記事における「ユビキチン化」の解説
Aktは通常、ターンモチーフに位置する450番目のスレオニン残基が翻訳時にリン酸化される。この残基がリン酸化されていないときは、Aktは正しくフォールディングしない。450番目の残基がリン酸化されず、誤ったフォールディングがなされたAktは、ユビキチン化されてプロテアソームによって分解される。また、IGF-1への応答によって308番目のスレオニン残基と473番目のセリン残基がリン酸化されると、ユビキチンリガーゼ (E3リガーゼ) であるNEDD4によって部分的なユビキチン化がなされる。リン酸化されてユビキチン化されたAktはプロテアソームによって分解される一方、その一部はユビキチン依存的に核へ移行し、基質のリン酸化を行う。がん由来のAkt変異体 (E17K) は、野生型Aktよりも容易にユビキチン化とリン酸化がなされ、より効率的に核へと移行する。この機構が、ヒトでのE17K変異によるがんに寄与している可能性がある。
※この「ユビキチン化」の解説は、「プロテインキナーゼB」の解説の一部です。
「ユビキチン化」を含む「プロテインキナーゼB」の記事については、「プロテインキナーゼB」の概要を参照ください。
- ユビキチン化のページへのリンク