ストック・リノベーション
日本は今、かつての大量生産・大量消費で拡大を続けてきた社会から、これまでに蓄積してきた資産を長く大切に使っていく「ストック型社会」に移行しつつあります。なかでも60年、70年代の高度経済成長期に建設されたインフラやビルなどの建築物が老朽化しつつあることから、建設・不動産業界では既存の建築物を解体し建て替えるのではなく再生する「ストック・リノベーション」への期待が高まっています。
ストック・リノベーションは、単なる改修・リニューアルではなく、建築物を社会の変化に対応したものとして再生することです。IT化やバリアフリー化を図ったり、デザイン性を高めたり、耐震性を強化したりして建築物の付加価値を高めます。解体・建て替えと違い、建設廃棄物が大量に発生することもないので、環境が重視される社会にマッチするものといえます。
大手ゼネコンの大成建設は、東京の超高層ビル「新宿センタービル」の長周期地震動対策工事に取り組んでいます。79年に建設された当時は「長周期地震動」という言葉自体、知られていませんでした。同時期に建設された超高層ビルの多くが未対応とのことです。同社では対策工事技術をアピールし、受注獲得につなげようとしています。鹿島建設・清水建設・鉄建建設の3社は東京駅丸の内駅舎の保存・復元工事に取り組んでいます。竹中工務店は東京の赤坂迎賓館や明治生命館、横浜レンガ倉庫などの歴史的近代建築の保存改修工事で実績を残しています。
国土交通省所管の建設経済研究所によると、08年度の建設投資は前年度比2.3%減の47兆5600億円となる見通し(4月21日発表)です。昨秋からの景気悪化により09年度もマイナスが見込まれることから、建設・不動産業界では高層ビルや団地、マンション、公共施設など既存建築物のリノベーション需要掘り起こしに努めています。
(掲載日:2009/05/25)
ストック・リノベーションは、単なる改修・リニューアルではなく、建築物を社会の変化に対応したものとして再生することです。IT化やバリアフリー化を図ったり、デザイン性を高めたり、耐震性を強化したりして建築物の付加価値を高めます。解体・建て替えと違い、建設廃棄物が大量に発生することもないので、環境が重視される社会にマッチするものといえます。
大手ゼネコンの大成建設は、東京の超高層ビル「新宿センタービル」の長周期地震動対策工事に取り組んでいます。79年に建設された当時は「長周期地震動」という言葉自体、知られていませんでした。同時期に建設された超高層ビルの多くが未対応とのことです。同社では対策工事技術をアピールし、受注獲得につなげようとしています。鹿島建設・清水建設・鉄建建設の3社は東京駅丸の内駅舎の保存・復元工事に取り組んでいます。竹中工務店は東京の赤坂迎賓館や明治生命館、横浜レンガ倉庫などの歴史的近代建築の保存改修工事で実績を残しています。
国土交通省所管の建設経済研究所によると、08年度の建設投資は前年度比2.3%減の47兆5600億円となる見通し(4月21日発表)です。昨秋からの景気悪化により09年度もマイナスが見込まれることから、建設・不動産業界では高層ビルや団地、マンション、公共施設など既存建築物のリノベーション需要掘り起こしに努めています。
(掲載日:2009/05/25)
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