シリンダー数
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/07/08 02:06 UTC 版)
エンジンは普通、気筒(シリンダー)の数で、シリンダー1つが「単気筒」、以降2気筒、3気筒…と分類され、さらに2気筒以上のエンジンでは、配置(シリンダーバンク)次第で直列、V型、W型、星型、水平対向などと分類される。 一般的に、同じ配置方法であれば、シリンダー数が少ないほど部品点数が少なくなってメンテナンスが簡単になるメリットがあるが、一次振動や二次振動などをシリンダーの工夫で押さえ込みにくい。また1つのシリンダーをあまり大きくすると強度や燃焼効率などに影響が出るため、大型化にも限度があり、すなわち高出力エンジンを作ることが難しくなる。 逆にシリンダー数が多くなるとエンジンの回転が滑らかになり、シリンダー1つあたりの容量が同じでもシリンダー数が増えることで排気量が大きくなり、高出力なエンジンを作ることができる。反面、部品点数が多くなってエンジン内部の摩擦(=損失)が増え、メンテナンスも手間がかかるようになる。また同じ排気量でもシリンダー数が多くなるとシリンダー内部の表面積も増えるため、燃焼熱が逃げやすくなる。 シリンダー数は、一般的に、エンジンのタイプ(ガソリンエンジンなのかディーゼルエンジンなのか、2ストロークなのか4ストロークなのか)エンジンが搭載されるもの(船舶なのか航空機なのか発電機なのかなど)、排気量、求められる出力などによって決まる。小型発電機であれば単気筒や2気筒、バイクは単気筒から、自動車は昔の軽自動車(360cc時代)は2気筒、現在の軽自動車は3気筒が主流で、乗用車が2気筒から8気筒が主流(高級車やスーパーカーでは12気筒もあり。その他、10気筒や16気筒など)、航空機は2気筒から星型の十数気筒まで様々ある。
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