シリカゲル系
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/11/05 15:38 UTC 版)
その他の猫砂としてはシリカゲルを用いた製品もある。シリカゲルは多孔質構造(細孔構造)を持つために質量と比較して表面積が広くなる。そのため乾燥剤などに利用されるが、猫砂に用いられて尿などの水分を吸収する役割として使用される。一定量の水分を吸収すると飽和状態となってシリカゲル自体に水分の吸収力がなくなるためにそのまま尿が透過して下のトレイに尿が落ちる。シリカゲルの猫砂は抗菌効果が非常に高く、脱臭する力も極めて高い。しかし、先述のようにシリカゲルを透過して下のトレイに尿が落ちるため、猫砂とは別途にトレイにペットシーツ(吸水ポリマーの入ったシート)や厚手のマットを敷かなければならない。したがって、シリカゲル系の猫砂を使用する場合は、猫用トイレ自体も上段と下段にトレイが分かれた専用のものを使用しなければならない。シリカゲル系の猫砂は顆粒状になっており、おおよそ直径0.5mm~8mm程度のものであり、ほぼ球状の白ないし白に近い猫砂が多い。長所としては猫砂自体を繰り返して使えることであり、長期間にわたって脱臭力が落ちない点である。ただし、メーカー側によって脱臭効果の持続性が違っている点もあり、抗菌効果のあるシリカゲルであっても一般的には衛生面を考慮して1ヶ月ごとに交換することが勧められる。短所としては、初期投資が大きくなる点である。先述の通りシリカゲル系の猫砂専用の猫用トイレを購入しなければならない点である。また、猫砂自体は長期的な使用が可能ではあるが、定期的にペットシーツを交換しなければならない。これ自体は燃えるゴミに出すことは可能であるが、ひたひたに猫の尿を吸収したペットシーツをビニール袋などの入れて捨てる手間がかかる。さらには他の猫砂よりも散らばりやすい点も挙げられる。シリカゲル系の猫砂は球状であるため、猫用トイレから飛び出した猫砂はどこまでも転がってしまい、さらには好奇心が高い猫はシリカゲルの猫砂をおもちゃにして遊びまわることも多々ある。特に幼児がいる家庭では部屋の隅や家具の隙間に入り込んだ猫砂を加えて飲み込むなどの事例もあり注意が必要である。(※:ただし、シリカゲル自体は無害だと言われている)
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