サケ科魚類のヘルペスウイルスとは? わかりやすく解説

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サケ科魚類のヘルペスウイルス [Salmonid herpesvirus]

 最初にアメリカでサケ科魚類から分離されヘルペスウイルスで、その後日本でも分離された。サケ科魚類のヘルペスウイルス病をまとめて"サケヘルペスウイルス感染症"とよばれている。しかし最近血清学的な研究では、アメリカで分離されウイルス日本分離されウイルス別種であるが、日本分離され3種ウイルス互いにきわめて類似していることが明らかになった。1951年頃からアメリカワシントン州孵化(ふか)場でニジマスの親に、毎年のように病気発生し、その原因ウイルス分離され最初ヘルペスウイルス サルモニス(Herpesvirus salmonis)と名づけられたが、現在はサケ科ヘルペスウイルス1型とされている。このウイルス最近カリフォルニア州の川へ帰ってきたスチールヘッドトラウト(ニジマス降海型)からも分離された。
日本では十和田湖ヒメマス稚魚大量に斃死(へいし)したときに、その親からヘルペスウイルス属すウイルス分離され十和田(秋田青森)ネルカウイルス(ネブタ:NeVTA)とよばれた一方北海道日本海沿岸孵化場飼育されていたヤマメの親からウイルス分離され、オンコリンカス マソウウイルス(Oncorhynchus masou virus: OMV)とよばれたその後新潟県下の養殖ヤマメ腫瘍組織からも類似したウイルス分離されヤマメ腫瘍ウイルス(Yamame tumor virus: YTV)と名づけられた。また、ヤマメのほかにサクラマス(ヤマメ降海型)、シロサケギンザケニジマスなどに発生する口腔基底上皮腫とよばれる腫瘍原因ウイルスOMVYTVである。現在、これら日本分離されウイルスサケ科ヘルペスウイルス2型とされている。
症状多少相違があるが、どの病魚体黒くなり、ときには異常な泳ぎがみられ眼球飛びでること、(えら)が褪色し腹部脹れること、肝臓冒されることなどは共通している。アメリカウイルス日本のネルカウイルスはニジマス(スチールヘッド)とヒメマスに、OMVニジマスヒメマス以外にもヤマメサケカラフトマスギンザケなどに感受性示した
どのウイルスヘルペスウイルス科DNAウイルスで、大きさ直径約100nmの正二十面体である。外側エンベロープよばれる外被をもっている。増殖適温10-15で、20以上とpH3で不活化する。なお、OMV実験的に腫瘍誘発され最初の例として注目されている




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