ウィムズハースト起電機とは? わかりやすく解説

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ウィムズハースト式誘導起電機

(ウィムズハースト起電機 から転送)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2024/08/17 03:51 UTC 版)

ウィムズハースト式誘導起電機(ウィムズハーストしきゆうどうきでんき、英:Wimshurst machine)は、円盤を回転させる事で静電気を発生させる誘導型の静電発電機。英国の発明家ジェイムズ・ウィムズハーストによって1880年から1883年にかけて開発された。




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ウィムズハースト起電機

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2021/02/26 09:04 UTC 版)

静電発電機」の記事における「ウィムズハースト起電機」の解説

英国発明家ジェームズ・ウィムズハースト(英語版)は1878年静電発電機研究着手しホルツ起電機改良して2枚回転板を持つ強力な起電機作り出した。ウィムズハースト起電機の基本形1883年科学に対して報告されると、その後もっぱらこの種の起電機用いられるようになった。ただし、それ以前によく似た構造起電機ホルツとムーゼウスによって報告されていた。1885年英国史上最大級のウィムズハースト起電機が建造された(現在はシカゴ科学産業博物館展示されている)。 ウィムズハースト起電機。2枚円板が逆方向回転し円板上の小板セクター)に誘起され電荷ブラシによって吸い取られ左右ライデン瓶溜められる。 表側小板(A 1など)は裏側小板B1など)に対す誘導子としてはたらき導体YY1を介して対向する2枚小板電荷誘起する。ここで帯電した小板次に導体XX1の位置で表の小板対す誘導子となる。 小板持たず絶縁円板自体電荷を運ぶ方式のウィムズハースト起電機。 ウィムズハースト起電機は著しく単純な装置で、あらゆる誘導起電機がそうであるように、電荷静電誘導利用して発電を行う。要するに、初めに存在していたごくわずか電荷利用して新たな電荷誘起し、それを集めて初め電荷に付け加え、同じプロセス何度も繰り返す。ウィムズハースト起電機の構成以下のとおりである。絶縁され2枚円板プーリー取り付けられ同軸で逆方向に回るようになっている円板外側の面には、金属など導電性小板が円状に並んで貼り付けられている。それぞれの円板には両側ブラシとなった導体棒が付属しており、この棒でつながれ2枚小板の間で静電誘導起きて新たな電荷誘起される。それぞれの円板誘起され電荷は各1対のコレクター電極によって集められる二つライデン瓶電荷溜めるコンデンサとして用いられる。1対の電極十分に溜まった電荷放電するためにある。構造構成要素も単純であるため、静電気実験や演示に用い機器自作する場合、ウィムズハースト起電機が選ばれることが多い。広く普及したのもこれが理由である。 1887年A・F・ヴァインホルトはレイザー起電機改良し、垂直の金属棒に木製の筒を嵌めたものを誘導子として円板近くに置くことで極性反転防いだM・Lルビエルビエ起電機作製報告した。これは基本的にヴォス起電機簡略化したものであった1893年、ボネッティは円板セクター金属の小板)を取り付けないタイプのウィムズハースト起電機の特許取得した。ボネッティの装置セクターつきのタイプよりはるかに強力だったが、外部から電荷与えてやらなければ運転を始めることができなかった。 1898年W・Rピジョン英語版)は独自の機構備えたピジョン起電機作製した1890年代通して起電機研究打ち込んできた末の成果だった。同年10月28日ピジョンはこれをロンドン物理学会(英語版)で発表した。また後にPhilosophical Magazine (1898/12, p.564, ) およびElectrical Review (Vol. XLV, p.748) で報告したピジョン起電機特色は、静電誘導効果高めるために、対向円板セクター誘導子とするのに加えて固定誘導子用いたことと、各部絶縁性高めたことだった。特に電荷を運ぶセクター端子部を除いて絶縁体埋め込まれていた。ピジョン起電機はウィムズハースト起電機とヴォス起電機組み合わせた上で電荷リーク低減したものだといえるが、前身となった装置のいずれよりも容易に電位高めることができた。またこれに加えピジョンは「トリプレックス」・ウィムズハースト起電機(3枚回転からなる中央の回転板を共有する2組起電機)のセクター絶縁材埋め込んで出力電流増加させる方式研究し特許British Patent 22517 (1899))を取得した19世紀末から20世紀初めにかけて、複数回転からなる起電機と、「トリプレックス」起電機3枚回転板を持つ)が大きく発展した1900年、フレデリック・タズベリーは、起電機金属容器収めて空気二酸化炭素加圧すると、放電耐圧向上するとともにプレート間や支柱へのリーク低減することで性能向上することを示した1903年、アルフレート・ヴェールゼンはセクター板をエボナイト回転板に埋め込み表面には端子だけが突出している方式起電機特許取った1907年、ハインリヒ・ワメルズドルフは一種ホルツ起電機で、ヴェールゼンと同じ方式回転板と誘導子セルロイド板に埋め込んだタイプのものを報告した(DE154175、「ヴェールゼン起電機」)。ワメルズドルフはそのほかに高性能起電機作製したが、そのうち最も有名なのは「コンデンサーマシン」(1920)と呼ばれるのである単一回転板にセクター埋め込まれており、円板の縁からセクターの端が露出している方式だった。

※この「ウィムズハースト起電機」の解説は、「静電発電機」の解説の一部です。
「ウィムズハースト起電機」を含む「静電発電機」の記事については、「静電発電機」の概要を参照ください。

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