アンテナ給電線用保安器
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2022/06/04 15:20 UTC 版)
無線局のアンテナ(空中線)は、電波の送受信をよい条件で行えるよう、高所や高い塔に設置される。そのため、落雷と、それによる無線設備の破壊というリスクも伴う。アンテナ落雷時に無線設備への悪影響を小さくするため、無線設備用の保安器を、アンテナと無線設備の間に接続することが多い。その素子としては、避雷管などが使用される。また無線局では、両端にN型などの同軸コネクタを持った同軸避雷器が利用される。避雷効果を高めるには、単に保安器・避雷器を設置すればよいものではなく、下記のことなどを含めて考慮し、避雷器の選定を含めた耐雷設計を行う必要がある。 建物の接地と、その接地抵抗 各機器のサージ耐量 避雷器・保安器の送信電力耐性や通過周波数特性・応答速度 無線機や無線設備を設置した機器架などの接地・ボンディングへの配慮 CATVでは、加入者宅へ引き込む信号線にCATV保安器を設置し、落雷による異常電圧で宅内受信機器(テレビ受信機など)が被害を受けないように対策する。耐候性に優れたステンレスなどの金属製容器に、ガスアレスタやヒューズを使った保護回路を内蔵した製品が多用される。都市型CATVでは高い周波数を利用した多チャンネルの提供が行われているため、CATV送受信機器メーカーでは、TV信号を十分通す、高い周波数帯まで保証した製品を販売している。またCATV網を利用したインターネット接続サービスに対応した、2出力 (TV/NET) 形の製品も採用・設置されている。
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