Microsoft Windows ライセンス

Microsoft Windows

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/01/21 00:10 UTC 版)

ライセンス

x86、x64版Windowsのライセンスの種類

Windowsのバージョンやエディションなどによっては存在しない製品形態もある。

リテール版(フルインストール版とアップグレード版)
通常のWindows販売に用いられるもので、パッケージ版とダウンロード版とがあり、その価格がWindowsの通常価格となる。DSP版やOEM版とは違い、32ビット版と64ビット版のインストールディスク(Windows 7、およびWindows8/8.1の各種パッケージ版での場合)、または32ビット版と64ビット版の各種インストールファイルを一つにまとめたUSBメモリ(Windows 10のパッケージ版での場合)が同梱されており、ユーザーはその一方を自由に選択して使うことが可能。
DSP版(フルインストール版)
販売形態としてはWindowsを組込んだ製品を販売する業者向けのもの。ライセンス上の扱いはOEM版と同等で[37]、実際Windows XP MCE 2005でDSP版が発売されるまで自作PC市場では全てOEM版と呼ばれていた[38][39]。しかし、厳密にはDSP版はダウングレード権が無いという違いがある[40]。販売段階でなんらかの部品の付属品として購入する形態になっており、また付属品の対象にできる部品はいくつかの種類が規定されていて、その部品を組み込んだ状態でのみライセンスが有効となる。対象とした部品を破棄、あるいは破損し使用できなくなった場合、ライセンスも消滅する[41]
OEM
いわゆるパソコンメーカーの製品にプリインストールされたもの、パソコン本体から切り離して、別のパソコンで動かすことは禁じられている。この制限のため、OEM版は通常価格よりも大幅に安価で供給されている。ただし、パソコンの部品構成の変更についての制限は明言されていないため、マザーボード交換やケース交換を行ったうえでOEM版Windowsを利用し続ける事例は多い(パーツの入れ替えは、場合によってはテセウスの船と同様の矛盾が生じるため、賛否両論がある)。
ボリュームライセンス (VL) 版
大量導入時など複数本のライセンスを一括購入する販売形態。購入プログラムの形態により、最低購入数および価格が異なる。原則としてインストールディスクは付属せず、ダウンロード形式でマイクロソフト社のサイトよりインストールイメージを入手するか、別途メディアキットを購入する必要がある。「譲渡時にライセンス取得時に取得したものをすべてまとめて譲渡する」という規定があり、バラ売りはライセンス上、明確に禁じられている。購入者に制限はないため、個人でも購入ができる。また、ソフトウェアアシュアランスと呼ばれる、ダウングレードやライセンスモビリティ、期間中のアップグレード保証などに関する権利を追加出来る唯一のライセンス形態であり、それらが必要な利用形態ではこの形態での購入が必要となる。

このほか、MSDNサブスクリプション、TechNetサブスクリプションでもWindowsのライセンスが提供されている。ただし、それぞれソフトウェア開発・検証、Windowsの評価などと利用目的に制限がある。

緊急時におけるライセンスによる制限

過去のWindowsにおいてはメディアやキーとライセンスは不可分であり、調達元が異なるものでの代用が難しかったため、Windowsの調達でもっとも一般的であるOEM版によるプレインストールPCなど、Windows標準のインストールメディアが付属しない調達形態ではリカバリなど一部の機能について使用に大きな制限があった。

この制限については、2017年現在のWindows 10ライセンスでは不可分とされる記述はなくなり、また、ダウングレード権においては任意の調達元のメディアやキーが利用できるなど、徐々に緩められている。


注釈

  1. ^ かつては非公式のパッケージ管理システムであったが、Windows 10よりマイクロソフト公式となりOSに組み込まれた。
  2. ^ とは言ってもまだ様々な側面で整備され切っておらず、USBやWi-Fiもなく、端子の規格、ドライバのインストール、インターネット接続設定など覚えることは多く、周辺機器の相性問題も多発した。パソコン通信やインターネットでフリーソフト配布は行われていたが、当時としてはダウンロードという行為自体が専門的過ぎたため、一般人にとって、ソフトウェアの入手方法は店頭販売の雑誌やパッケージに頼るしかなかった。
  3. ^ Windows 3.xでもグラフィックボードとドライバ次第ではハイカラーやフルカラーも利用できたが、不安定になりやすいという問題があった。ハイカラーやフルカラーではプログラムマネージャの登録アイコンもそれだけ多色のデータとして扱うことになるため、アイコンをたくさん登録したプログラムマネージャは16ビット(メモリ64KB)のリソース制限に抵触しやすくなり、トラブルの元となった。
  4. ^ WindowsやIEのバグに起因するシステムトラブルが原因で取引金額に狂いが生じたり、残高データが滅失するなどの金銭的損害が発生した場合であっても、適切なSLA契約を締結していれば、マイクロソフトの企業体力により納得できる金額の補償を受けられる可能性があるため。

出典

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