2009年の岡山1000km 決勝レース

2009年の岡山1000km

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』 (2023/11/24 08:53 UTC 版)

決勝レース

レース1(ワン)

中野信治がドライブするソラ・レーシング車がレース1で優勝した。

1回目の500kmのレースでは、ジョニー・コッカーがドライブするドレイソン・レーシングのローラ-ジャッドが当初リードしたが、ヘッドライトの修理の為にピットストップを余儀なくされ、先頭から数周遅れることとなった。アストンマーティン・レーシングが3時間近くリードした後、レース終了間際で燃料切れから余計なピットストップを強いられてトップから脱落し、結果的にソラ・レーシングが週末最初のレースであるレース1を制することとなった。ソラ・レーシングのドライバーのクリストフ・タンソースと中野信治は、2位に入ったオレカに6.9秒差をつけてゴールし、2周遅れた3位には、コレスのアウディが入った。オーク・レーシングがLMP2カテゴリーのもう1台のライバルに22秒余りの差をつけてクラス優勝した。

GT1クラスでは、JLOCのランボルギーニ69号車が、「ヒトツヤマ・チーム・Nova」のアストンマーティンに15秒差をつけてクラス優勝を果たした。ラルブルのサリーンともう1台のJLOCはリタイアした。GT2クラスでは、アメリカから参戦した「レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング」のBMWが、ヨーロッパから参戦したチーム・フェルベルマイア-プロトンのポルシェとチーム・ファルンバッヒャーのフェラーリを0.3秒差で抑えてクラス優勝した。

レース1の結果

各クラスの勝者は太字で表示。優勝車の走行距離の70%を満たさないと完走扱いとならず、Not Classified (NC)と表示される[5]

順位 クラス No. チーム ドライバー シャシー タイヤ 周回
エンジン
1 LMP1 17 ソラ・レーシング クリストフ・タンソー
中野信治
ペスカロロ・01 M 126
ジャッド GV5.5 S2 5.5 L V10
2 LMP1 10 チーム・オレカ マットムート AIM ニコラ・ラピエール
ロイック・デュバル
オレカ・01 M 126
AIM YS5.5 5.5 L V10
3 LMP1 15 コレス クリスティアン・バッケルー
オリバー・ジャービス
アウディ・R10 TDI M 125
アウディ TDI 5.5 L ターボ V12
(ディーゼル)
4 LMP1 007 アストンマーティン・レーシング アロルド・プリマー
シュテファン・ミュッケ
ローラ・アストンマーティン B09/60 M 124
アストンマーティン 6.0 L V12
5 LMP1 14 コレス クリスチャン・アルバース
マッテオ・クレソーニ
野田英樹
アウディ・R10 TDI M 122
アウディ TDI 5.5 L ターボ V12
(ディーゼル)
6 LMP1 87 ドレイソン・レーシング ポール・ドレイソン
ジョニー・コッカー
ローラ・B09/60 M 121
ジャッド GV5.5 S2 5.5 L V10
7 LMP2 24 オーク・レーシング
チーム・マツダフランス
ジャック・ニコレ
マテュー・ラーイエ
リシャルド・エイン
ペスカロロ・01 D 116
マツダ MZR-R 2.0 L ターボ I4
8 LMP2 28 イバニェス・レーシング・サービス ジョゼ・イバニェス
ダミアン・トゥールモンド
フレデリック・ダ・ロシャ
クラージュ LC75 D 116
AER P07 2.0 L ターボ I4
9 LMP1 11 東海大学
YGKパワー
密山祥吾
脇阪薫一
クラージュ-オレカ LC70 Y 115
YGK YR40T 4.0 L ターボ V8
10 GT1 69 JLOC 余郷敦
井入宏之
ランボルギーニ・ムルシエラゴ R-GT Y 113
ランボルギーニ 6.0 L V12
11 GT2 92 BMW レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング トミー・ミルナー
ディルク・ミューラー
BMW・M3 GT2 D 113
BMW 4.0 L V8
12 GT2 77 チーム・フェルベルマイア-プロトン マルク・リープ
ヴォルフ・ヘンツラー
ポルシェ・997 GT3-RSR M 113
ポルシェ 4.0 L フラット6
13 GT1 61 ヒトツヤマ・チーム・Nova 都筑晶裕
土屋武士
アストンマーティン・DBR9 Y 113
アストンマーティン 6.0 L V12
14 GT2 89 ハンコック チーム・ファルンバッヒャー ドミニク・ファルンバッヒャー
アラン・シモンセン
フェラーリ・F430 GT2 H 113
フェラーリ 4.0 L V8
15 GT2 88 チーム・フェルベルマイア-プロトン クリスチャン・リード
マルコ・ホルツァー
ポルシェ・997 GT3-RSR M 112
ポルシェ 4.0 L フラット6
16 GT2 85 ジム・ゲイナー・レーシング 田中哲也
平中克幸
フェラーリ・F430 GT2 Y 112
フェラーリ 4.0 L V8
17 GT2 71 チーム・ダイシン 青木孝行
藤井誠暢
フェラーリ・F430 GT2 Y 111
フェラーリ 4.0 L V8
18 GT2 98 ハンコック KTR 木下みつひろ
影山正美
ポルシェ・997 GT3-RSR H 109
ポルシェ 3.8 L フラット6
19 GT2 40 ロバートソン・レーシング ディビット・ロバートソン
アンドレア・ロバートソン
ディビット・マリー
フォード・GT-R Mk. VII D 108
フォード 5.0 L V8
20 GT2 91 チーム香港レーシング フィリップ・マー
ジェフリー・リー
トマシュ・エンゲ
アストンマーティン・V8ヴァンテージ GT2 Y 107
アストンマーティン 4.5 L V8
21
DNF
GT1 50 ラルブル・コンペティション ローラン・ベルヴィル
ステファン・レムレー
カルロ・ヴァン・ダム
サリーン・S7-R M 81
フォード 7.0 L V8
22
DNF
GT1 68 JLOC 山西康司
坂本祐也
ランボルギーニ・ムルシエラゴ R-GT Y 37
ランボルギーニ 6.0 L V12
23
DNF
GT2 81 スクーデリア・フォルム 小嶋禎一
堀主知ロバート
木村正治
ポルシェ・996 GT3-RSR Y 3
ポルシェ 3.6 L フラット6

レース2(トゥー)

決勝レースの2レース目であるレース2も、レース1と同じグリッドでスタートし、ドレイソン・レーシングのローラに乗るジョニー・コッカーが再びオープニングラップをリードした。アストンマーティンに乗るシュテファン・ミュッケは、数周でコッカーを捕らえてトップを奪い、そのままレースのチェッカーフラッグが振られるまで首位を維持し続けた。レース1の勝者であるソラ・レーシングは2位に入ったが、アストンマーティンには1分以上のタイム差をつけられている。オレカは再び表彰台を獲得し、3位に入った。LMP2カテゴリーでは、イバニェス・レーシングのクラージュのレース序盤に追ったダメージによって、オーク・レーシングが難なく2回目のレースも制することとなった。

GT1カテゴリーでは、再びヒトツヤマのアストンマーティンとJLOCのランボルギーニ68号車の間でトップ争いが繰り広げられたが、今度はヒトツヤマが1周以上の差をつけてレース2を制することとなった。クラス2位のJLOCのランボルギーニに0.2秒以内の差でラルブル・コンペティションのサリーンが3位に入っている。GT2カテゴリーでは、レース1の勝者であるチーム・フェルベルマイア-プロトン77号車がエンジンの故障に見舞われてレース序盤でリタイアし、もう1台のチーム・フェルベルマイア-プロトン88号車とロバートソン・レーシングのフォード・GTの間でクラス首位を巡って戦いが行われた。エンジン・トラブルによってロバートソン・レーシングは順位を下げてトップ争いから脱落したが、チーム・フェルベルマイア-プロトンのトップの座も安泰とはいかず、追い上げるハンコック チーム・ファルンバッヒャーのフェラーリが、レースが終了する3時間が経とうとする時にトップを奪いクラス優勝を果たした。3位には、日本のチーム・ダイシンのフェラーリが入り、表彰台を獲得した。

レース2の結果

各クラスの勝者は太字で表示。優勝車の走行距離の70%を満たさないと完走扱いとならず、Not Classified (NC)と表示される。

順位 クラス No. チーム ドライバー シャシー タイヤ 周回
エンジン
1 LMP1 007 アストンマーティン・レーシング アロルド・プリマー
シュテファン・ミュッケ
ローラ・アストンマーティン B09/60 M 128
アストンマーティン 6.0 L V12
2 LMP1 17 ソラ・レーシング クリストフ・タンソー
中野信治
ペスカロロ・01 M 128
ジャッド GV5.5 S2 5.5 L V10
3 LMP1 10 チーム・オレカ マットムート AIM ニコラ・ラピエール
ロイック・デュバル
オレカ・01 M 128
AIM YS5.5 5.5 L V10
4 LMP1 87 ドレイソン・レーシング ポール・ドレイソン
ジョニー・コッカー
ローラ・B09/60 M 127
ジャッド GV5.5 S2 5.5 L V10
5 LMP1 15 コレス クリスティアン・バッケルー
オリバー・ジャービス
アウディ・R10 TDI M 127
アウディ TDI 5.5 L ターボ V12
(ディーゼル)
6 LMP1 14 コレス クリスチャン・アルバース
マッテオ・クレソーニ
野田英樹
アウディ・R10 TDI M 125
アウディ TDI 5.5 L ターボ V12
(ディーゼル)
7 LMP2 24 オーク・レーシング
チーム・マツダフランス
ジャック・ニコレ
マテュー・ラーイエ
リシャルド・エイン
ペスカロロ・01 D 118
マツダ MZR-R 2.0 L ターボ I4
8 GT1 61 ヒトツヤマ・チーム・Nova 都筑晶裕
土屋武士
アストンマーティン・DBR9 Y 115
アストンマーティン 6.0 L V12
9 GT1 69 JLOC 余郷敦
井入宏之
ランボルギーニ・ムルシエラゴ R-GT Y 114
ランボルギーニ 6.0 L V12
10 GT1 50 ラルブル・コンペティション ローラン・ベルヴィル
ステファン・レムレー
カルロ・ヴァン・ダム
サリーン・S7-R M 114
フォード 7.0 L V8
11 GT2 89 ハンコック チーム・ファルンバッヒャー ドミニク・ファルンバッヒャー
アラン・シモンセン
フェラーリ・F430 GT2 H 114
フェラーリ 4.0 L V8
12 GT2 88 チーム・フェルベルマイア-プロトン クリスティアン・リート
マルコ・ホルツァー
ポルシェ・997 GT3-RSR M 113
ポルシェ 4.0 L フラット6
13 GT1 68 JLOC 山西康司
坂本祐也
ランボルギーニ・ムルシエラゴ R-GT Y 113
ランボルギーニ 6.0 L V12
14 GT2 71 チーム・ダイシン 青木孝行
藤井誠暢
フェラーリ・F430 GT2 Y 113
フェラーリ 4.0 L V8
15 GT2 98 ハンコック KTR 木下みつひろ
影山正美
ポルシェ・997 GT3-RSR H 112
ポルシェ 3.8 L フラット6
16 GT2 92 BMW レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング トミー・ミルナー
ディルク・ミューラー
BMW・M3 GT2 D 110
BMW 4.0 L V8
17 GT2 40 ロバートソン・レーシング ディビット・ロバートソン
アンドレア・ロバートソン
ディビット・マリー
フォード・GT-R Mk. VII D 105
フォード 5.0 L V8
18 GT2 91 チーム香港レーシング フィリップ・マー
ジェフリー・リー
トマシュ・エンゲ
アストンマーティン・V8ヴァンテージ GT2 Y 93
アストンマーティン 4.5 L V8
19 LMP2 28 イバニェス・レーシング・サービス ジョゼ・イバニェス
ダミアン・トゥールモンド
フレデリック・ダ・ロシャ
クラージュ LC75 D 92
AER P07 2.0 L Turbo I4
20
NC
GT2 81 スクーデリア・フォルム 小嶋禎一
堀主知ロバート
木村正治
ポルシェ・996 GT3-RSR Y 69
ポルシェ 3.6 L フラット6
21
DNF
GT2 85 ジム・ゲイナー・レーシング 田中哲也
平中克幸
フェラーリ・F430 GT2 Y 62
フェラーリ 4.0 L V8
22
DNF
GT2 77 チーム・フェルベルマイア-プロトン マルク・リープ
ヴォルフ・ヘンツラー
ポルシェ・997 GT3-RSR M 13
ポルシェ 4.0 L フラット6
DNS LMP1 11 東海大学
YGKパワー
密山祥吾
脇阪薫一
クラージュ-オレカ LC70 Y  –
YGK YR40T 4.0 L ターボ V8

  1. ^ Planetlemans.com Series Update (2009年8月4日). “Asian Le Mans Series: The latest news”. Planetlemans.com. 2009年8月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年8月4日閲覧。
  2. ^ Planetlemans.com Series Update (2009年9月1日). “Already 23 entries for a " Grande Première! "”. Planetlemans.com. 2009年9月5日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年9月1日閲覧。
  3. ^ a b Marcel ten Caat (2009年10月30日). “Asian Le Mans Series – Okayama Qualifying Report”. PlanetLeMans.com. 2009年11月2日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月30日閲覧。
  4. ^ a b The LM GT1 & GT2 Aston Martins disqualified!”. Automobile Club de l'Ouest (2009年10月30日). 2009年9月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月30日閲覧。
  5. ^ PDF Booklet” (PDF). Asian Le Mans Series (2009年10月31日). 2011年7月7日時点のオリジナルよりアーカイブ。2009年10月31日閲覧。


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